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ふいに鼻がむずむずして、くしゃみをする、というのは日常生活の中でよくあることですよね。しかし、このくしゃみ、とりわけ中年男性のくしゃみに、若い人が眉をひそめる場面がしばしばあります。

なぜ、「おじさんくしゃみ」はこんなに不評なのでしょうか?

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おじさんのくしゃみはうるさい!?

具体的に、どういったくしゃみが煙たがられるかというと、主に「とにかくうるさいくしゃみ」と「手やハンカチで口をふさがずにされるくしゃみ」が挙げられます。そして、おじさんくしゃみは、往々にしてその二つに当てはまる、という印象を多くの人が持っているようです。

アイリサーチの調査によると、20~30代女性が回答した「不快なおじさんの仕草TOP10」で「くしゃみを手でふさがない/うるさい」が第2位となっているほどです(ちなみに1位は「ツバや痰を吐く」でした)。また、SNSでも、

おじさんくしゃみ、爆音でやだ」
「なんでおじさんくしゃみはあんなにでかいの? 毎回びっくりする」
「うちの母親はそうでもないのに、同い年の父親のくしゃみは破滅的にうるさいのが不思議」

といった投稿が多くあります。くしゃみは生理現象なので、ある程度は仕方ないと思いつつも、大きな声(音?)でくしゃみをすることに何の恥じらいも見せない、無遠慮な態度にイライラするという人も少なくありません。

口をふさがないマナー違反のくしゃみ

また、「くしゃみを手でふさがない」というのも、周囲を顧みない点でうるささと同様、疎(うと)ましく思われるようです。特に、風邪などが原因のくしゃみであれば、公共空間で口をふさがずにくしゃみをすることは感染拡大につながる恐れがあります。

そういう意味では、単なる「うるさいくしゃみ」よりも迷惑度が高く、口をふさがずにくしゃみをして飛沫をまき散らすのはマナー違反といえます。

放送作家の鈴木おさむ氏は、自身のブログで、「連続で10回以上、口をふさがずにくしゃみをするおじさん」に新幹線で居合わせた体験を書いており、「うるさいし、汚いし。本当に勘弁してほしかった」と綴っています。その一方で、「勇気が出ず注意できなかった」とも書いています。

SNSで「おじさんくしゃみがうるさくて耐えられない」といった投稿をする人たちも、おそらく、実際に注意することはなかなかできず、結果、そういうくしゃみをするおじさんは陰で疎まれている……なんてことになっているのではないでしょうか。

大きなくしゃみの理由

では、なぜおじさんくしゃみが大きいのか? これは、年齢が上がるにつれ、「くしゃみをするときに使われる筋力」が衰えるからと考えられています。くしゃみは鼻や喉の異物を排出するための反応ですが、加齢で十分な筋力がなくなってくると、筋力がある場合よりも多くの空気を一気に吸って一気に吐く必要があり、そのためくしゃみのボリュームも大きくなるというわけです。また、大きな音を立てないためにも一定の筋力が必要なものの、これが衰えることで、くしゃみの音を抑えきれなくなっている、という説もあります。

イギリスでは、くしゃみを我慢しようとして喉に穴が開いてしまった症例も報告されており、くしゃみを無理に我慢すると、喉や鼓膜などに悪影響を与える場合もあるといわれます。「くしゃみの速さは音速に近い」という報告もあるほどなので、くしゃみをするのにそれなりの負荷が身体にかかるというのも頷けます。実際に、

くしゃみした瞬間に入れ歯が外れた」
「うちのじいちゃん、くしゃみした拍子にぎっくり腰になったし」

といった声もあります。

また、「同じ中高年でも、男女でくしゃみの大きさに差があるのはなぜか」については、男性のほうが肺活量(呼気量)が大きいことが原因だとする専門家もいますが、単純に「本人にデリカシーがあるかないか」も大きいのではないかという指摘もあります。

はてなブログで「おじさんくしゃみが大きい理由が、実際におっさんになってみてわかった」と綴っているある人は、「身体が普通のくしゃみに耐えられない」と述べています。ブログ内での「『ああ…あのオッサンはもう喉が…』くらいに哀れに思って少し広い心で見過ごしてください」という言葉には悲哀すら感じます。

結局は気遣いの問題でもある

口をふさがずにくしゃみをする人は、もちろん老若男女を問わずマナー違反です。しかし、そうした気遣いをしている前提で、くしゃみの大きさに関しては「迷惑に無自覚だから音が大きいわけではない」と思うだけで、ちょっぴり寛容にもなれそうです。

お互いに「うるさいくしゃみに眉をひそめる」「大きなくしゃみは加齢で仕方ないからと開き直る」となってしまっては、双方にとってあまり心地の良い環境ではなくなってしまうでしょう。いまは若い人でも、必ず年は取ります。周りの人も、くしゃみする人も、「年を取るとある程度は仕方ないよな」「もう少し気を遣って音を抑えよう」と考えるほうが、結局はお互いにとって気持ちいいのかもしれませんね。