2019年6月16日、中国メディア・新浪財経の中国版ツイッター・微博(ウェイボー)アカウントはこのほど、韓国では社会状況の悪化を受けて「がんばらない」若者が増えていると伝えた。
記事は、「最近、韓国のネットでは、『適当に日々をやり過ごす』『がんばらずに生きよう』『何事もそこそこで良い。真面目にやっても意味がない』などといった言葉が流行している」と紹介。書店にも「がんばらない」人生理念を掲げる本が数多く並んでいると伝えた。
そして、韓国メディアでこの「がんばらない論」流行の背景に、韓国の経済的不景気や社会階層の固定化が原因にあると分析されていることに触れ、「韓国の若者、とりわけ1990年代まれの世代の仕事と生活に対する姿勢は、両親の世代とは明らかに異なる。両親世代が『より良い生活のために精一杯がんばる』ことを人生の信念にしていたのに対し、90年代生まれ世代の『どうせ運命は変えられないのだから、適当に日々をやり過ごそう』という信念を掲げている」と説明した。
この状況に対し、韓国慶熙(キョンヒ)大学校の李澤光(イ・テククァン)教授は「90年代まれの若者にとって、『若い』ということはもはやメリットではなく、『不確定な未来』を意味している」と述べたという。記事はさらに、19年4月における韓国の15~29歳の若者の失業率は11.5%に達し、韓国のあるメディアは、同年の卒業生を「韓国史上、教育レベルが最も高いにもかかわらず職を見つけることが最も困難な世代」と報じたことを伝えた。
また、「今年5月のデータによると、韓国の住宅の平均取引価格は8億1100ウォン(約7420万円)にまで高騰し、これはほぼ19.5年分の食費にあたる」と指摘。さらに、韓国メディア世界日報の報道を基に、18年に韓国の政策企画委員会が19~39歳の男女1002人を対象に行ったアンケート調査で、「韓国社会では能力さえあれば成功できる」と答えた人の割合がわずか32.2%で、「チャンスは全ての人に平等だ」と答えた人は31%だったことを伝えた。
しかし、成均館大学社会学部の具正侑(ク・チョンユ)教授は「『がんばらない』というのは若者たちにとって自嘲的な言い方に過ぎない。彼らは実は韓国社会のさまざまな不公平を皮肉っていて、『日々を無為に過ごしたりしたくない』と訴えたいのだ」と指摘しているという。
このニュースを受けて、中国のネットユーザーは、「中国人もよく『そこそこでいいだろう』『そんな高い要求をしないで』って言うじゃない」「中国でも最近90年代まれの無欲な若者を指す『仏系』って言葉が生まれたよね」など中国との共通点を指摘するユーザーがいたほか、「中国ももうすぐこんな状況になりそう」「中国人なら何とか良くなりたいと努力するはずだよ」などと推測するユーザーもいた。
ほかにも、「中国と日本も、韓国と変わらないね」「どうやら東アジアはすごく努力しているのに、みんな泥沼にはまっているようだ」などと日中韓3カ国の状況を指摘する声が上がったほか、「学校で十数年も時間をかけて学んだことが、社会によって淘汰されてしまう。もったいないことだ」「貧しい人は世界のどこにいてもなんとなく生きることしかできない」などと嘆く声も見られた。(翻訳・編集/岩谷)

16日、中国メディア・新浪財経の中国版ツイッター・微博アカウントはこのほど、韓国では社会状況の悪化を受けて「がんばらない」若者が増えていると伝えた。写真は明洞の若者。