ディズニーミュージックグループが送り出す初のアカペラグループ「ディカペラ」が5月に日本でデビューアルバム『DCappella』をリリースし、8月22日(木)から全国各地でコンサートツアーを行うこととなった。

メンバーは全米で人気の番組『ザ・ヴォイス』のファイナリストや、ブロードウェイミュージカル出演者などから、オーディションで選出された超実力派たちが勢ぞろい。まさに声のドリームチーム100%声のみでディズニーの世界を繰り広げる!!

メンバー紹介】
・アントニオ・フェルナンデス 
パートボイスパーカッション 
ジョーサントーニ 
パートベース(バス) 
モーガン・キーン 
パート:ソプラノ
オーランド・ディクソン
パートバリトン 
・RJ・ウェスナー 
パート:テナー(テノール) 
カレン・ケリー
パート:メゾソプラノ 
・ソジャーナ・ブラウン
パートアルト

先日、初来日した「ディカペラ」のメンバーに取材を試みた。その模様をレポートしよう。

ーー早速ですが、今回のコンサートの見どころは?

ジョー:今回のコンサートは壮大なプロダクションになるんです。踊りあり、30曲以上のディズニー曲を歌い、さらには巨大スクリーンにこれまで公開された事がないアニメーションも映し出されます。観客参加型なので、皆さんにも歌ったり踊っていただこうとも考えています。最後にはディズニーの魔法を心にとどめていただこうとも思っています。僕たちも日本語で歌ったり話したりしますよ。

ーー日本語!ちなみにどのように日本語を学ぼうとしているんですか?

モーガン:実はアルバムレコーディング時にはクリスハートさんに指導いただいたんです。日本用のボーナストラック5曲を3日間で録らないとならなかったので、日本語リズムや母音や子音の発声、さらには日本語フレーズなどもたくさん教えていただきました。

モーガン・キーン

モーガン・キーン

ーー皆さん、日本に来たのは初めてだそうですが、今楽しみにしている事は?

カレン:食を通して文化を楽しもうと思っているので、各地を回って地方のメニューを楽しみたいですね。大阪のたこ焼きはすでに食べたんですが、名古屋では鰻、兵庫では神戸牛に……もちろん皆さんとお会いできることを一番楽しみにしています(笑)

カレン・ケリー

カレン・ケリー

ーー日本に来てみて、それまでイメージしていた事と変わったってことはありますか?

ジャー:日本に来るまでは、日本の文化が「感謝の文化」である事を知りませんでした。また、ちゃんとした意図を持ってお互い接しているなと感じました。というのも今回日本でパフォーマンスをした後、一人ひとりと接する機会があったんですが、こっちは「(歌を)聴いてくれてありがとう」と思っていたら逆に「日本に来てくれてありがとう」ってお互いに感謝を伝えあう機会があったんです。そんな文化をアメリカにも持ち帰りたいと思いましたね。

モーガン:あと、街にゴミ箱がどこにもない! アメリカゴミ箱があり、ゴミが溢れかえっているわ(笑)

全員:確かにね!

ーーディカペラメンバーに選ばれた時の気持ちはいかがでしたか?

オーランド:とにかく感謝の気持ちでいっぱいです。こんなにも壮大なプロジェクトの一員になれた事、また非常に歴史のあるプロジェクトの一員になれた事を謙虚に受け止めています。特にディズニーの映画や曲は人間性やいろいろな人へのメッセージが込められていて、そこから様々なキャラクターたちが生まれてくる点も魅力。日々感謝の気持ちで参加していますし、お互いの絆も深まっています。

オーランド・ディクソン

オーランド・ディクソン

ーー皆さんが特に思い入れのあディズニーソングは何ですか?一人ずつお答えください!

ジョー:どうしても2曲になってしまいますね。「カラー・オブ・ザ・ウインド」と「ジャスト・アラウンド・ザ・リバー・ベンド」(『ポカポンタス』)はディズニーの中でも1、2を争う名曲だと思います。ジュディー・クーンがオリジナル歌い手なんですが、本当に素晴らしく歌い上げています。

ジャー:私は『ライオン・キング』の「シャドウランド」。ブロードウェイ版の方がよく歌われているんですが、ナラが自分の故郷を少し振り返って考える場面で歌われるんです。自分にとってはグッときますね。

カレン:一曲を選ぶのは難しいですが、あえて選ぶなら私は『アナと雪の女王』の「レット・イット・ゴー」。私には妹がいるので、姉妹として、また家族としてもこの曲は特別な一曲です。「ありのままの自分自身を受け入れる」という曲のメッセージもすごくいいですね。そのメッセージを普段の生活の中に持ち込んだ時にもパワフルでインパクトがあるなと思える曲です。

オーランド:僕は『アラジン』の「ホールニューワールド」です。この曲のメッセージ性も好きなんですが、オリジナルを歌っているのがピーボ・ブライソンとレジーナ・ベル。レジーナとは2年ほどツアーをする機会があって彼女とこの曲を歌っていたんです。そんな経験もあって今回ディカペラでまた歌えることが嬉しいですね。

モーガン:私は『白雪姫』の「いつか王子さまが」です。ディズニー作品でいちばん好きなお姫様が白雪姫だし、本当に優しくて誰でも受け入れてくれる彼女が憧れでした。

アントニオ:「星に願いを」が大好きですね。自分自身がある意味この曲が持つメッセージ性をモットーにしてきたところがあり、この言葉を信じていたから今の自分があると思うんです。

アントニオ・フェルナンデス

アントニオ・フェルナンデス

RJ:やっぱり『ライオン・キング』の「サークル・オブ・ライフ」が一番好きです。人間性を深く追求している曲だと思うんですが、この曲は構成が完璧だと思うんです。徐々に高揚していく感じとか。子どもの頃から大人になった今でもこの曲を聴く度に鳥肌が立つくらい、音楽が持つパワーを感じています。

ーーでは、ご自身をディズニーキャラクターに当てはめると何だと思いますか? また他のメンバーから見た場合、どのキャラクターっぽいですか?

全員:うわー(大騒ぎ)!

ひとしきり騒いだ結果、自分自身で似ているキャラクターを答えた後、他のメンバーが思うキャラを発表することになった。

ジョー:自分では『カールじいさんの空飛ぶ家』のダグだな! 3枚目で、自由人で、変わり者。他の人とは違う人生観を持っている点が僕に近いと思う。

メンバー:『ラマになった王様』のクスコだと思う。その場を盛り上げるカリスマ性があって、心が清らかだから。

ジャー:私は『ライオン・キング』のナラだと思う。自分にとってはこの役をやる事が夢がかなう感じ。自分自身も夢を追ってネブラスカからNYに来たんですが、ナラも地元を離れて生きる姿と重なります。正義のためだったり愛する人のために戦うナラに共感できるから。

メンバーティアナ(『プリンセスと魔法のキス』)かなあ。自分の目的のためにガッと集中して突き進むところは『ライオン・キング』のナラのお母さん(サラフィナ)! ナラと似ているんだけど、若くても感覚が熟成されている感じがするからね。

カレン:『レミーのおいしいレストラン』のレミー! 食べるのが大好きだし、自分の夢を追い続けたいんですが、レミーもみんなにおいしいものを提供したいってところが自分と似てるから。

メンバー:『アナと雪の女王』のエルサ、もしくは『Mr.インクレディブル』のエドナ・モード。エドナは服のデザインをするキャラなんだけど、カレンファッションが大好きだから。

オーランドアラジン(『アラジン』)かな? 自分のアイデンティティの問題でもあるんですが、自分自身、自分らしさを受け入れる点で共通していると思う。

メンバー:ムーシュー(『ムーラン』)か、ジーニー(『アラジン』)。どちらも面白くてユーモアがあり、思わず笑ってしまうようなキャラクターオーランドにピッタリ!

モーガンラプンツェル(『塔の上のラプンツェル』)かしら。世間知らずでお馬鹿さん。一人でいるのも好きだし、すぐ恋に落ちてしまうところも自分に似ていると思うわ(笑)

メンバー:アナ(『アナと雪の女王』)か、ヴェネロペ(『シュガーラッシュ』)エネルギー満載、アドレナリンたっぷりなところでどちらのキャラクターにも似てると思う。

アントニオ:やっぱりピーターパン! 自分で想像力をかき立てる事も、他の人の想像力をかきたてるようなことをするのも好きだから。あと飛ぶのも大好きだし(笑)

メンバージャックジャック(『Mr.インクレディブル』)。才能に溢れているので、次にどんな手を繰り出すのか予想ができないところ。もしくはムファサ(『ライオン・キング』)人生の全体像を把握している立場であったりそのなかで自分の役割を考えているところがアントニオっぽい!

RJ:僕は自己分析が苦手なので似ているかどうかわからないんですが、『リトル・マーメイド』のスカットルかな。友達がいっぱいいて深海の底の事も良く見えている。あと『ライオン・キング』のラフィキかな。

RJ・ウェスナー

RJ・ウェスナー

メンバーヘラクレス! もしくはロビン・フッド(笑)

自己分析&他者分析のディズニーキャラクター診断(?)で皆大盛り上がり。「楽しかった!」と口々に語る「ディカペラメンバーだった。
取材会を終えて感じた事だが、彼らの口から次々とディズニーの様々な楽曲やキャラクターが飛び出すことに驚きを隠しきれなかった。日本でここまで性別・世代を超えて共通言語で語り合えるのは、と思うとすぐには思い浮かばなかった。改めてディズニー作品の裾野の広さを体感できた取材会だった。

そんな彼ら「ディカペラ」の歌声を生で聴ける8月からのコンサートが今から楽しみだ。

取材・文・撮影=こむらさき

(前列左から)オーランド・ディクソン、ソジャーナ・ブラウン、モーガン・キーン、アントニオ・フェルナンデス (後列左から)ジョー・サントーニ、カレン・ケリー、RJ・ウェスナー