Image: Arxiv

振り込め詐欺防止に役立つかも。

最近の技術って本当にすごいですよね。私たちのこと、なんでもわかっちゃうみたいで(ちょっと怖い気もするけど…)。好みとか、どんな場所に行ったか、とか、何を考えているか、もお見通し状態だし。それどころか、そんなつもりなかったのに誘導されちゃった、なんてこともありますよね。(「これを買ったあなたにオススメ!」の商品を衝動買いしちゃったり…)。

そんなテクノロジー界から、新たなニュースです。なんと、声を聴いただけでその人の顔がわかっちゃうんですって!

声の響きから本人の顔を予想

マサチューセッツ工科大学の研究者チームが先月、「Speech2Face(声の背景ある顔)」なる論文を発表しました。それによると、ある人の声を録音して、その音声データを専用のアルゴリズムで処理すると、本人の顔の予測図が作れるんだそうです。それが、結構いい線いってるんですよ。

もちろん、まったくそっくりそのまま、というわけにはいきませんし、正面から見た顔しか描けないようですが、性別や人種、年齢などの大まかな特徴はとらえてるし、上の写真を見てもらうとわかるんですけど、結構似ているんです。

なんでも、参考にしたのはYouTubeの動画だったそうで、そこに出てくる数百万人の顔をディープニューラルネットワーク(つまりはAI)に覚えさせたんだとか。まだ初期段階の研究で、短い音声データでは顔を正確に再現することはできませんが、これからさらに多くのデータをAIに覚えさせていったら、かなり精度も上がるんじゃないでしょうか。

ただ、そうなると、倫理的な問題も出てきます。研究者チームは「これは本人を特定するものではなく、平均的な顔を示すだけ」と、プライバシーの侵害にはならないって言っているようですが。実際、YouTubeの動画を使った実験を発表してから、「勝手に使われた!」と抗議した人もいました。

ただ、YouTubeはもともと大勢の人が自由に見られるものなので、この場合は法的問題はなし。ご本人は「ただの統計じゃなく、顔を見本に使うんだから、ひと言いってほしかったなあ」ってぼやいてましたが…。

このシステムを編み出した研究者の方々は、倫理的な問題に配慮していて、それは確かに立派なんですが、便利な道具ができれば悪用する人が出てくるのも世の常です。これ、悪用しようと思えばいくらでもできちゃうと思うんです。もっと技術が洗練されて、本当に正確に声の主の顔がわかるようになったら…ちょっとゾっとしちゃうかも。

今以上に「なんでもわかっちゃう」時代がすぐそこまで来ているみたいです。