ワシントン 17日 ロイター] - トランプ大統領が計画する約3000億ドル相当の中国製品に対する追加関税を巡る米通商代表部(USTR)の公聴会が17日に始まり、衣料品や家電などさまざまな業種の企業が、中国に代わる生産拠点を見つけるのは困難で、コスト増につながると訴えた。

7日間にわたって開かれる公聴会の初日となったこの日、一部の企業代表者は、USTRや米商務省、その他連邦政府機関の当局者に対し、中国以外の国に調達先を移せば、関税率の25%を超えるコスト上昇が予想されると指摘した。

ミネソタ州のベビー用品メーカーの代表は、中国からベトナムに生産を移管した場合コスト50%上昇し、メキシコに移した場合はさらに高くなると述べた。

今回検討されている関税の対象品目リストはほぼ全ての消費財が含まれており、スマートフォンコンピューター、玩具、電子機器などを中心に年末商戦に打撃を及ぼす可能性がある。

対象品目リストは早ければ7月2日にも確定する可能性がある。

靴・衣料品販売大手ケネスコールプロダクションズのマークシュナイダー最高経営責任者(CEO)は、25%の関税が発動されれば同社の利益は消滅し、人員削減を強いられると証言。米国で購入される靴の7割が中国製であり、インドベトナムも含め、品質や価格、数量の面で中国の代わりとなる国はないと訴えた。

衣料品小売大手ラルフ・ローレン<RL.N>は公聴会前にUSTRに宛てた書簡で、「追加関税措置に強く反対する」とし、関税引き上げは販売減につながり、国内の失業増につながると警告。関税措置の対象から衣料品と履物を除外するよう求めた。

このほか家電量販大手ベスト・バイ<BBY.N>や、ロボット掃除機「ルンバ」を手掛けるアイロボット<IRBT.O>、動画ストリーミング用機器メーカーのロク(Roku)<ROKU.O>なども、消費者向けハイテク機器への関税に声をそろえて反対を表明。関税は電子機器の需要を減退させ、結果的にテクノロジー分野における米国の主導的地位を脅かすと訴えた。

一方、対中関税を支持する企業もあり、リーム・マニュファクチュアリングのエアコン部門のマイク・ブランソン社長は、中国企業がコンデンサーとエアハンドリングユニットを別々に出荷することでエアコンの関税を回避しているとして規制の抜け穴をふさぐよう、政権当局者らに要請した。

これらの製品は、関税の対象である完成したシステムではなく、部品として輸入されることで非課税になる。ブランソン氏は米国内のメーカーにはこれらの製品を製造する十分な能力があると指摘した。

米国に製造拠点を持つ他の企業は、中国の部品に依存していることを理由に対中関税に反対した。スポーツ用品大手ニューバランスバイスプレジデントモニカゴーマン氏は「(関税は)弊社の全般的な財務の健全性を脅かし、米国工場を維持し、そこに再投資するわれわれの能力を制限する」と訴えた。

*内容を追加します。

 6月17日、トランプ米大統領が計画する約3000億ドル相当の中国製品に対する追加関税を巡る米通商代表部(USTR)の公聴会が始まり、衣料品や家電などさまざまな業種の企業が、中国に代わる生産拠点を見つけるのは困難で、コスト増につながると訴えた。5月撮影(2019年 ロイター/Jason Lee)