Point
■火星に小さな隕石が衝突し、新たなクレーターを形成していたことが判明した
■火星の赤道付近に生まれたクレーターの青い部分は「氷」であると考えられている
■空気中で粉砕されずに1つしかクレーターを形成しなかったことから、隕石は一般的なものよりも硬かったことが考えられる
赤と青のコントラストが神秘的。
NASAの報告で、火星に小さな隕石が火星に衝突し、新たなクレーターが形成されたことがわかった。研究者はおよそ15~16メートル程の大きさと見積もっている。
過去に例をみない大きさ
クレーターができたのは、火星の赤道近くの比較的温暖な地域とされるマリネリス峡谷だ。
NASAのマーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)が撮影した写真からは、赤い火星の大地に、青みがかった「あざ」のようなクレーターの色が美しく映えている様子がわかる。
この青みがかった色は、おそらく地中の氷が顔を出したものだ。
アリゾナ大学のHPで「印象派の絵画かな?」という文面があることからも、そのレア度が伺える。
MROは一度に火星のすべてを見渡せるわけではないため、この新たなクレーターがいつ形成されたのか、詳細な時間を特定することは難しい。
研究者によれば、2016年9月~2019年2月の間にできた可能性が最も高い。ちなみにここまで大きなサイズのクレーターは、MROが稼働を開始してからの13年間では初めてとのこと。
隕石が火星の大気に突入すると、粉々になった隕石の欠片が連なった複数のクレーターを形成することが多い。
よって衝突した隕石は、平均より硬いものとみられている。
隕石衝突ビフォー・アフター
火星研究者のピーター・グリンドロッド氏が、ツイッターに該当箇所の「ビフォー・アフター」を公開している。
解像度こそ低いが、何かがそこに衝突した形跡があることがよく分かる。
KABOOM! Before and after images of a meteorite forming a brand new impact crater on Mars. Sometime between 18 Feb 2017 and 20 March 2019. pic.twitter.com/TWXtUoP5NA
— Peter Grindrod (@Peter_Grindrod) 2019年6月12日
太陽系における「お隣」の火星で、とんでもないことが起こったと思うかもしれないが、安心してほしい。隕石のサイズはおよそ1.5メートルで、もしそれが地球の厚い大気に突入していたとしても、粉々になって燃え尽きてしまうレベルのようだ。
とはいえ、火星の地表がコンスタントにこうしたリスクにさらされている限り、私たち地球人の「移住計画」はまだまだリスクが高いのかもしれない。
投稿 美しい…火星に「新たなクレーター」が見つかる 「印象派の絵画かな?」 は ナゾロジー に最初に表示されました。
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