中国では都市部を中心に大気汚染が深刻な問題となっており、特に冬場になると街中ではマスクをした人を多く見かける。大気汚染はかつて日本でも高度経済成長の際には深刻な問題であったため、それを知って自国と重ね合わせる中国人は少なくない。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、高度経済成長時の日本では現在の中国のように深刻な大気汚染が発生したことを強調する一方、日本は努力して公害問題を解決したと紹介する記事を掲載し、「中国は日本の公害対策から学べる点がある」と伝えた。

 記事はまず、45年ほど前の日本では、自動車や工場からの排気ガスによって「現在の中国以上に大気汚染が深刻だった」と主張、汚染物質が紫外線と反応し、光化学スモッグを発生させ、呼吸器系に疾患を抱える人が非常に大勢いたと紹介した。

 続けて、大気汚染の解決に向け、日本では政府が民間と協力して大気汚染を防ぐことに力を入れたと伝え、工場から排出されるガスに基準を設け、同時に有害物質を除去することのできる装置を開発したと指摘。さらには自動車の排ガスの浄化に取り組んだと紹介し、有害物質を取り除く装置や低燃費の車の開発を行った結果、日本では青空を取り戻すことができたと強調する一方、日本は非常に長い時間をかけて努力を継続してきたのであり、その継続した努力は中国が学ぶべきものであると強調した。

 中国で大都市を中心に大気汚染が深刻な問題となっているのは周知のとおりだ。工場の排ガスに関する規定も年々厳しくなっていて、環境を守る動きはあるものの、まだ徹底されていないのが現状だ。日本から学べる点はぜひ学んで、マスクの必要のないクリーンな環境を取り戻してほしいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本だってかつては大気汚染に苦しんだ・・・中国は日本に学ぶべき=中国メディア