リング誌の討論番組でフィッシャー編集長が持論展開

 ボクシングワールドボクシングスーパーシリーズWBSS)バンタム級決勝進出を決めたWBA&IBF王者・井上尚弥(大橋)。“ボクシングの聖書”と呼ばれる米専門誌「リング」のダグ・フィッシャー編集長は討論番組「ザ・リング・レポート」で「パウンド・フォー・パウンドPFP)最強のパンチャー」と絶賛。過去3試合で世界王者3人を計441秒でKOしている圧倒的な強さを「ロマチェンコもクロフォードもできるというのか?」とPFP二大巨頭を凌ぐほどと評価している。

 リング誌がスタートさせた「ザ・リング・レポート」最新版では、フィッシャー編集長、ボクシングの実況を務める司会者のベト・デュラン氏、格闘専門メディアファイトハブTV」の創始者マルコ・ビレガス氏という、ボクシング界の識者が熱いトークを展開。番組のテーマの1つがモンスター最強説だった。

「彼を(PFP)1位に推す人間もいる。個人的に見てみたいところは、彼らしいボクシングを続けることだ。なぜなら、ロマチェンコ、クロフォードも自分たちのボクシングを続けている。特にクロフォードは長期間に渡ってね。この男が自分のボクシングを続けることができるか。この男はノリにノッているが、この男の躍進は過去2年半だろう」

 ビレガス氏はこう語り、井上のPFP1位について時期尚早という「慎重派」のスタンスを貫いた。だが、フィッシャー編集長の見解は違ったようだ。

「しかし、マルコス。この2年半に間に、彼は一度もKOされていない元王者、現王者をとんでもない目に遭わせているんだぞ。1回か2回でKOしてしまうんだ。ロマチェンコやクロフォードもそれをできたというのかい?」

PFPNo.1のパンチャーは「間違いない。彼の技術には非の打ち所がない」

 世界王者をものともしない井上の圧倒的な試合内容は、リング誌の最新版PFPで1位の史上最速3階級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、WBOウエルター級世界王者テレンスクロフォード(米国)でも実現していない至難の業と、フィッシャー氏は持論を展開している。

 昨年5月にバンタム級転向初戦に10年間無敗だった元WBA世界王者のジェイミー・マクドネル(英国)を112秒で圧倒。同10月WBSS初戦では元WBAスーパー王者のフアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)をワンツーで仕留め、キャリア初KO負けを突きつけた。

 WBSS準決勝ではキャリア全勝のロドリゲス259秒で撃破。最大のライバルと目されていたロドリゲス心を折るシーンは、ボクシング界を震撼させていた。

 ビレガス氏も「ロマチェンコは相手に恥をかかせ続けている」と多彩なテクニックで相手を翻弄する“精密機械”を評価したが、フィッシャー氏は「彼(井上)はパウンド・フォー・パウンド最強のパンチャーだ!」と断定した。

 デュラン氏は「この男が?」と確認するように質問すると、「間違いない。彼の技術には非の打ち所がない」と編集長は頷いていた。

 WBSSのプロモーターを務めるカレ・ザワーランド氏も「惑星最強のパンチャー」と絶賛していた井上だが、“聖書”リング誌の編集長からもボクシング界最強パンチャーのお墨付きを手にした格好だ。(THE ANSWER編集部)

井上尚弥【写真:Getty Images】