初の先発フル出場を果たした久保、不発に終わるも圧巻の股抜き突破で存在感を発揮

 日本代表は現地時間17日、コパ・アメリカ南米選手権)初戦でチリ代表と対戦し、0-4で大敗を喫した。A代表で初先発を飾ったMF久保建英FC東京レアル・マドリード)はフル出場を果たしたものの、不発に終わった。それでも、迫力あるドリブル突破で大会連覇中の王者チリを慌てさせたパフォーマンスに海外メディアも驚きを示している。

 若手主体で今大会に臨んだ森保一監督は、南米王者を相手にA代表デビューとなる6選手を送り出し、4-2-3-1システムを採用。レアル移籍により世界から注目を浴びている久保はトップ下に配置された。王者チリの強靭なフィジカルとハードワークに手を焼いた日本の攻撃陣だが、前半12分に久保が相手選手を翻弄する華麗なプレーを見せる。

 左サイドでパスを受けた久保は、ボールを奪いにプレッシングをかけてきた相手MFエリック・プルガル(ボローニャ)に対し、軽妙なステップの股抜きを披露すると、縦へと一気にドリブル突破。そのままグラウンダーのアーリークロスを上げるが、最終的には相手DFギジェルモ・マリパン(アラベス)にスライディングでクリアされてしまう。それでもチリ守備陣を焦らせる技術を見せた。

 このワンプレーに海外メディアも反応。スペイン紙「マルカ」は「チリ人を含む約2万人の観客を魅了する美しき股抜き」と大々的に取り上げると、インド紙「ビジネス・スタンダード」は「久保は才能の片鱗を見せた。特に、ブルガルに対して披露し輝かしい股抜きだ」と称賛。トルコ紙「Yeni Safak」は公式ツイッターで「“日本のメッシ”の愛称で知られる久保から目を見張るプレー」と紹介していた。

 後半20分には相手選手2人を抜き去る強烈なドリブルシュートでゴールを脅かしたものの、不発に終わることに。それでも、久保がブラジルの地で放った存在感は世界を驚かせている。(Football ZONE web編集部)

A代表で初先発を飾ったMF久保建英【写真:AP】