雑誌等のグラビアへの出演を足がかりに、女優への道を切り開くーー。これはサンズエンタテインメントの会長・野田義治氏が得意とする女性芸能人のプロデュース方法だ。雛形あきこ小池栄子MEGUMIなど、30歳を超えてなお芸能界の第一線で活躍する女優を育てた氏の手法は、後に続く若手グラドル、そして多くの芸能事務所に明るい道筋を示したと言えよう。そんな野田氏の元でまさにその王道を歩き始めた若手女優が、現役大学3年生の早乙女ゆう(20)だ。新世代の若手女優の今を切り取った。

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■ 約2年ぶりにグラビア活動を再開

2017年に松永有紗、浅川梨奈とともに「2代目週プレ3姉妹」として登場した早乙女。近年は日本大学藝術学部(演劇学科)で学業に専念していたが、このたびデジタル写真集「PROTO STAR」に登場。約2年ぶりのグラビアでは、黒髪にショートヘア、ナチュラルな太眉といった魅力そのままに、20歳になった色気も感じさせる。

「撮影はこの春、3つの衣装で撮りました。『週プレ3姉妹』の時と変わったかですか? どうですかね(笑)。当時は高校生だったので、撮影も今よりキャピキャピしていたと思いますけど、中身は変わってないので。20歳になったので、少しは大人になってないと困りますよね(笑)」

写真は撮るのも撮られるのも好きだという早乙女。グラビアは今後もタイミングが合えば続けていきたいという。

「グラビアって女の子が一番女の子らしくいられるものだと思うんです。いつまで求めてくれるんだろうって気持ちはありますが、これからも挑戦できたらと思っています。だって撮影をずっとやらないと、筋トレぼっちゃいますしね(笑)」

グラビアで撮った写真は、できる限りすべてのカットに目を通し、作品を客観的に見つめるという早乙女。では、グラビアにおいての自身の“武器”は何か、聞いてみた。

「難しいですね(笑)。うーん、撮影でも自然体でいられることかな。グラビアって、カメラマンさんとのセッションというか、コミュニケーションだと思っていて。呼吸や間合いを探り合いながら、ハマるといい写真が上がってくる。可愛く撮ってもらおうと思うと、カメラマンさんとの間に壁というか一線を引いてしまう感じがしますし、決めの写真はいくらでも撮れるので、自然と出たものを撮ってもらいたいと思っています」

本作「PROTO STAR」では、そんなカメラマンとのコミュニケーションが見事にハマった瞬間を何度も感じることができたそう。

「撮影前からすごく会話をして、しっかりコミュケーションを取ってくださったので、シャッターを切るタイミング、距離感など、今ハマっているなって感じた瞬間がたくさんあったので、良い作品になったと思います。今回初めてグラビアで眼鏡をかけたのですが、実は自前の眼鏡。撮影用に別に用意していただいていたんですが、せっかくならと提案させてもらって。自由に伸び伸びと、好き勝手にやらせてもらいました(笑)」

野田会長の下でグラビア活動、さぞやプレッシャーを感じているだろうと思うと、本人はどこ吹く風。取材時には野田会長も同席していたが、本人を前に肝が据わった様子は天晴れだ。

「野田さんだからどうと思ったことはないですね。本人を目の前にして言うのもあれですが(笑)、おじいちゃんって感じなので(笑)、特別緊張もないです。グラビアの目標ですか? コンビニでよく雑誌をチェックするのですが、やはり表紙をやりたいですね。表紙を飾れるような人間にならないとなって常に思っています」

■ 体当たりの演技も披露したドラマ「都立水商!~令和~」への出演

グラビアでの活動と並行して、早乙女は女優としての活動にも力を入れている。日本大学藝術学部(演劇学科)に進学したのも女優としての知見や経験を積むためだ。

「映画学科なので、大学ではお芝居について学んでいます。授業には実習もあって、監督が作った設定で演技したり、演出を付けて発表したり。“冥土から来たメイド”や“金魚の擬人化”など振り切った役にも挑戦しています。自主制作がメインなんですが、お芝居って根本はこっちなのかと思っていて。商品化、パッケージ化って、次の段階。大学では、本質的な部分をしっかり学んで、固めていきたいと思っています」

今クール放送のドラマ『都立水商!~令和~』では、クラスに二人しかいない“フーゾク科”の生徒役を熱演。この振り切った役は自らオーディションで勝ち取ったものだ。

「原作を読んで、面白いじゃんと思って、これは勝ちにいきたいと(笑)。やってやろう!って気持ちでオーディションに行ったので、出演が決まった時は嬉しかったです。でも、最初はフーゾク科になるとは思ってなくて。キャバクラ科がメインのドラマだったので、衣装合わせの時にずらっと並んだドレスを見て“どれを着るんだろう”ってワクワクしていたんですけど、そうしたらフーゾク科で(笑)。でも、今思うとおいしい役どころありがとうございますって感じです」

演じた役は天然の人たらしという設定。自分にはそのつもりはなくても周囲をメロメロにしてしまうという難しい役どころのため、早乙女は大胆な役作りに出た。

あざとい感じを出さずに天然でという設定が難しくて。じゃあ、振り切った所に行こうと思って、ロック座にあやみ旬香さんのストリップを見に行きました。ステージ上のあやみさんはすごく綺麗で、“これがプロか”って思いました。そこから引き算して役作りをしようと。後は、いわゆる風俗街を歩いて、空気感を感じたり、人を眺めたりもしましたね」

ドラマ第1話では、男子クラスメートもいる前で大胆に服を脱ぐシーンにも挑戦し大きな反響があった。

「私よりも、撮影現場にすごく緊張感が漂っていましたね。男の子も年下の子もいたので、空気的にこれからそういうシーンみたいな(笑)。反響もすごくて、事務所が良くOK出したね?って言われて。でも、私は作品のためになるんだったら別に良くない?ってタイプ。作品の役に立つことが女優の仕事だと思っているので、今回の役はおいしいと思いました(笑)」

また、進路相談の面談シーンでは、フーゾク科ならではのドキッとするせりふの応酬も。このシーン、当日に急きょアドリブで加えられたというから驚きだ。

「なんでキャバ嬢ではなく風俗嬢になりたいのかを先生に聞かれるシーン。“会話が苦手なので、それならしごいている方が”ってせりふがあったんですが、台本にはその後が何も書かれてなかったんです。そうしたら監督から急きょアドリブで続けて!と言われ、放送禁止用語満載で必死にアドリブをして。何が正解だったかは今でも分からないですけど、“良かったよ”って言ってもらえました(笑)」

幼さを残すビジュアルとは裏腹に、大胆な演技や際どいせりふも物ともしない早乙女。男性が風俗に行くことについても、男前な答えが返ってきた。

「男性が風俗に行くことを否定はしません。感想だけ聞かせてくれたらいいかな(笑)。だって、何を感じたのか聞かせてもらえれば、今後の役でも使えるかなって(爆笑)」

早乙女が目指す未来とは

現在大学3年生。来年には大学を卒業し、新たな岐路に立つ。令和を迎えた今、早乙女はどんな未来像を描いているのか。

「写真を自分で撮ることも、大学で自主制作の作品を作るのもそうなんですが、自分にとってこれだなっていうものを見つけたいと思っています。早乙女ゆうが確実に勝てるポイントはこれって。女優のお仕事としては、いい作品と出会って、メインで作品にかかわって、いつかは賞を取れる人間になりたいです。お芝居は、しんどいことや悔しいこともたくさんあるけど、出来上がった時の反応が嬉しいし、現場がやっぱり楽しいです」

野田会長が世に送り出した雛形、小池らメンバーがまさにグラビアで大活躍していた1999年生まれの早乙女。新世代の若手女優は、グラビアから女優へという先駆者が築いた道を、まさに今ゆっくりと歩き始めたところだ。

「お芝居がうまいねと言われるより、演技は下手だけどなんかいいねって言われる女優になりたいですね。早乙女に任せとけば大丈夫って言われる安定感のある役者になれたら嬉しい。そのためには、もっともっとちゃんとお芝居をしたい。メインでやりたい。だから売れていかなくちゃって思っています」(ザテレビジョン

グラビアと女優、2つの顔を持つ早乙女ゆう(20)