6月上旬、鎌倉へ行く方におすすめしたいイベントは、鶴岡八幡宮ほたるまつりです。せっかく古都・鎌倉を訪れるのでしたら、ぜひ初夏の風物詩となっているホタルも見て帰ってください。

ゲンジボタルとヘイケボタルの名前の由来

ホタルは川や田んぼなど、水辺にいるイメージが強いですよね。世界には約2,000種類ものホタルが存在しますが、水生ホタルはわずか10種類ほどしかいません。そのうちの3種類(ゲンジボタル・ヘイケボタル・クメジマボタル)が日本に生息しているため、日本人は「ホタル=水辺の生物」というイメージを持っているようです。

ゲンジボタルとは

日本で最も有名なホタルといえば、ゲンジボタルです。ホタル祭りといえば、多くはゲンジボタルなんだそうですよ。

  • 分布:本州・四国・九州
  • 体長:約10~20ミリメートル
  • 特徴:前胸部に黒い十字架のような模様

ゲンジボタルという名前は、『源氏物語』の光源氏や源頼政の伝説に由来する説があります。源頼政とは平家追討のため、以仁王(もちひとおう)を奉じて挙兵した、平安末期の武将です。最期は宇治の平等院で自刃しました。伝説によると、その後頼政の亡霊はホタルとなって戦ったのだとか……。

ヘイケボタルとは

ゲンジボタルと並び、日本の代表的なホタルといえばヘイケボタルです。

  • 分布:日本全土
  • 体長:約7~10ミリメートル
  • 特徴:前胸部に黒くて太いすじ

ゲンジボタルよりも体が小さく、光も弱いヘイケボタル。名前の由来も、源平合戦で源氏に負けた「平家」に由来すると考えられています。ゲンジありきのヘイケ……ちょっと悲しい。

鶴岡八幡宮のほたるまつりは必見!

鎌倉のシンボル鶴岡八幡宮では、毎年6月上旬、「蛍放生祭」と「ほたるまつり」が行われています。境内の柳原神池に放たれたホタルが、幻想的に舞う姿を楽しむことができます。

概要

「蛍放生祭」は境内の舞殿で執り行われる神事です。誰でも見学することができます。ただし、この祭典並びに放生の様子は、見ることができません。柳原神池にホタルが飛び交う様子を鑑賞できるのは、翌日からとなります。

日程

蛍放生祭・ほたるまつりの日程は毎年変わりますが、蛍放生祭は基本的に6月の第二土曜日、ほたるまつりはその翌日から1週間程度となっています(2019年6月現在)。今後、大幅に変更される可能性もありますので、気になる方は鶴岡八幡宮に直接お問い合わせください。

【2019年】
蛍放生祭:2019年6月8日(土曜日)19時より
ほたるまつり6月9日(日曜日)から16日(日曜日) 日没~20時半頃まで

鎌倉の鶴岡八幡宮といえば、平家を倒した源頼朝が現在の地に遷し祀り、整えた神社です。蛍の飛ぶ幽玄の美しさを感じることの出来るほたるまつり。この季節に鎌倉を訪れる予定の方は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

鶴岡八幡宮へのアクセス

JR横須賀線および江ノ島電鉄江ノ電)「鎌倉駅」東口より徒歩約10分
所在地:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
電話番号:0467-22-0315

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