「令和」の時代が始まり、いよいよ皇位継承のあり方が問題となっている。

 というのも一昨年の6月に「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立した際、安定的な皇位継承を確保するための諸課題や女性宮家の創設などを特例法の施行後、速やかに検討することを求める付帯決議が可決されたからだ。

 今年10月の「即位礼正殿の儀」の後、政府内での検討が本格化する見通しだ。

 現在の皇室は、上皇陛下と天皇陛下をはじめ計18人の皇族で構成されている。うち女性皇族は13人で、そのうちの6人が未婚。今後、女性皇族の結婚(=皇籍離脱)が続くと皇族全体の人数が減っていくことは自明であり、女性・女系天皇や女性宮家の創設を容認する声も大きくなってきた。

 共同通信が5月1、2日に実施した世論調査によれば、女性天皇を認めることに賛成が79.6%。反対の13.3%をはるかに上回る。

 産経新聞FNN合同世論調査でも、「女性天皇」に賛成が78.3%、「女系天皇」に賛成が64.2%、「女性宮家の創設」に賛成が64.4%という数字が出た。

世論の過半数が「女性天皇」「女系天皇」の違いを理解していない

 しかし、同調査では、「女性天皇と女系天皇の違い」について、「よく理解している」が10.6%、「ある程度理解している」が33.4%だったのに対し、「あまり理解していない」は31.6%、「全く理解していない」は20.3%で、世論の過半数が違いを理解していないことが浮き彫りになった。

 現在の皇位継承が「男系」であるという意味は、今上陛下の「父方」を辿れば歴代天皇すべてに遡ることができるということだ。それに対し、「女系」は「母方」を通じて辿ることのできる系統のこと。つまり、愛子さまは、今上陛下を「父」に持つ「男系」の皇族であるが、愛子さまがたとえば民間人の男性とご結婚されてお子さまを産めば、その子どもは「女系」となる。父系原理で説明すれば、「天皇家」ではなく、別の家系が誕生することを意味している。

 果たして、「愛子天皇」は誕生するのか――。

識者5人、それぞれの立場

「文藝春秋」7月号掲載の座談会「『愛子天皇』大論争」では、「女性天皇には賛成、女系天皇には消極的です」というノンフィクション作家の保阪正康氏、「前例のない女系天皇の検討は次代に委ねるべきです」という京都産業大学名誉教授の所功氏、「女系を認めれば、男系で一貫してきた伝統が断絶する」という国士舘大学特任教授の百地章氏、「女性天皇が誕生すれば、女系天皇の誕生も止められない」という東京大学史料編纂所教授の本郷和人氏、「客観的状況として男系維持はもはや困難です」という国際政治学者の三浦瑠麗氏の5人が激論を交わした。

 その結論はいかに? 小室圭さんの問題は議論に影響を与えるのか?

 座談会の全文は、「文藝春秋」7月号に掲載されている。秋から本格化する議論に備え、いまこそ論点を整理しておくべきではないか。

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2019年7月号)

愛子さま