チリ戦で感じたやれる感覚と大敗のギャップ 「結局ああいうのが強いチームなんだなと」
森保一監督率いる日本代表は、現地時間20日にコパ・アメリカのグループリーグ第2戦(アレーナ・ド・グレミオ/現地20時・日本時間21日8時)でFIFAランキング8位のウルグアイと対戦する。初戦のチリ戦で0-4と大敗を喫した日本にとって重要な一戦となるが、A代表デビューを狙うMF伊藤達哉(ハンブルガーSV)は18歳MF久保建英(FC東京→レアル・マドリード)を「フィーリングでプレーしているタイプ」と表現し、「自分の良さを出してもらいつつ、僕が引き出しつつという感じで」とイメージを膨らませた。
日本は17日のグループリーグ初戦チリ戦を、森保体制発足以降のメインシステムとしてきた4-2-3-1でスタート。1トップにFW上田綺世(法政大)、2列目はサイドにMF中島翔哉(アル・ドゥハイル)とFW前田大然(松本山雅FC)、トップ下にMF久保建英(FC東京→レアル・マドリード)が入った。
スタメン6人がA代表デビューという若い陣容のなか、年代別代表で共闘してきた選手も多く連係面のベースはできており、試合序盤は互角の攻防を展開した。しかし徐々に地力の差が表れ、前半41分にはCKからMFエリック・プルガル(ボローニャ)に被弾。後半にはFWエドゥアルド・バルガス(UANLティグレス)に2ゴール、FWアレクシス・サンチェス(マンチェスター・ユナイテッド)に1ゴールを決められて0-4と大敗した。
チリ戦では、森保ジャパン2度目の選出となった伊藤に出番は回ってこなかったが、ベンチで戦況を見守りつつ、コパ・アメリカ王者との戦いをこのように振り返る。
「チリの迫力は想像以上ではなかったです。思っていたより(日本が)ボールを握れたし、シュートシーンもあったので、思っていた感じとは違った。ただ、スコアは一番やられちゃいけない感じ。僕は試合に出ていないのでなんとも言いづらいですけど、結局ああいうのがチリだったり、強いチームなんだなと」
「合わせつつ、合わせてもらいつつ、自分の良さを出してもらいつつ、僕が引き出しつつ」
4-2-3-1システムが継続採用されれば、伊藤はサイドでの起用が見込まれ、トップ下の久保、ないしはMF三好康児(横浜F・マリノス)とのコンビネーションも重要なポイントになる。伊藤のなかでは「タイプが似ている」分、対戦相手と戦況に合わせた臨機応変なプレーを心がけたいという。
「(久保)建英だけに限らず、(安部)裕葵、(中島)翔哉くん、(三好)康児くんも言ったら感覚が似ているというか、タイプが似ている選手が多い。自然とやっていて分かり合うところもあると思うので、それは事前にどうこうというよりは、その時にやってみてかなと。建英なんかはそれこそフィーリングでプレーしているタイプなので。合わせつつ、合わせてもらいつつ、自分の良さを出してもらいつつ、僕が引き出しつつという感じですね」
サイドアタッカーはライバルも多く、伊藤は「まだどういう形で試合に関わるのか分からないので」と慎重な姿勢は崩さない。その一方で、「それはもう早くA代表でプレーしたい」と待望のデビューの瞬間に向けて虎視眈々と準備を続けている。
「やっぱり自分のマッチアップする選手に攻守において勝ちたいですね」
身長163センチながら、ドイツで大男たちを翻弄してきたドリブラー伊藤が、南米の地で躍動する姿に期待したい。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)
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