• このマーサーのレポートでは、アジアラテンアメリカ、中東、アフリカにおける、約5兆米ドルにのぼる公的年金、企業年金、そして強制適用の年金制度のアセットアロケーションや投資のトレンドについて明らかにしている
  • 2017年から株式への投資が増えている。債券へのアロケーションは減少し、株式のアロケーションは32%から40%へと8%の増加を見せた
  • 市場の自由化により、国内資産に代わって海外資産への投資が増え、より分散されたポートフォリオを可能にしている

組織人事・人材活用・資産運用などに関するサービスを提供するグローバル・コンサルティング会社であるマーサーは、新たな調査レポート『年金アセットアロケーション動向調査2019年版 - 進化する状況 (Growth Markets Allocation Trends: Evolving Landscape)』を発表した。
(http://www.mercer.co.jp/our-thinking/wealth/asset-allocation-growth-markets-mercer-survey.html)
日本を含むアジアをはじめ、ラテンアメリカ、中東、アフリカにおける約5兆米ドルにのぼる年金のアセットアロケーションや投資のトレンドを明らかにしている。

本レポートでは、各国・地域の様々な資産配分について言及しており、それらは規制要因や、国内債券や現金への投資を支える高水準の国内金利といった市場環境によって変わる。全体としては、アロケーションの平均は、債券が46%、株式が40%、オルタナティブが4%、そして10%が現金その他だ。この配分は、計測期間中において株式投資が32%から8%の増加、債券投資が57%から17%の減少となっている。ホーム・バイアスが多分に残っているものの、マーサーとしては、規制緩和がよりグローバルな投資を支える限り、市場の自由化の潮流は続くだろうと予想している。

株式投資全体の増加に加えて、マーサーは、国内資産に対する海外資産の増加についても言及している。株式における海外への投資比率は45%から49%へと増加しており、債券における海外への投資比率の増加はより顕著であり、いくつかの市場において規制が緩和されたこともあり、海外への投資は16%から23%へ増加している。

マーサーのウエルス・ビジネスグロースマーケット代表を務めるフィオナ・ダンサイアーは言う。「アジアラテンアメリカ、中東そしてアフリカの投資家は、多くの課題に直面しています。彼らは、より成熟した市場の投資家と同じやり方で投資の成果を得ようとしていますが、多くの場合、自国以外の市場への投資額に対する規制による制限を受けており、同時に、政治・経済・人口動態の変化に対応していかなければなりません。」

彼女は続ける。「投資家は、自分のポートフォリオをグローバルに分散させるにつれ、ベストな投資機会に適切なコストで投資するにはどうしたらよいかを従来に増して検討しなければなりません。」


「これらの多くの国や地域で大規模な年金制度の改革が行われています。新しい年金制度の設立や、確定給付制度から確定拠出制度や個人貯蓄制度への移行といった、成熟した市場で見られるような変化が見受けられます。こうした変化から、これらの国や地域の将来における社会的なニーズを満たすために、効果的な投資ソリューションを提供する必要があるということです。」

各地域の概況

アジア
アジアでは各国/地域でかなりアロケーションに違いが出ている。タイとインドネシアでは、債券と現金への高い配分が一般的である(タイの債券のアロケーションは73%、インドネシアの現金への配分は合計で45%)。これに対して、香港における株式へのアロケーションが66%というのはアジアで最も高く、これは、MPF(強制積立年金)においてライフスタイルファンドや株式ファンドを選択しているところが大きい。日本や韓国、マレーシアそして台湾は中間といったところで、それぞれ38%~44%株式に配分されている。韓国(11%)と台湾(9%)は、オルタナティブ投資への割合が一番大きい。

日本(13%増)と韓国(8%増)は、株式のポートフォリオを大幅に増加させた。特に日本、韓国、マレーシアそして台湾で国内資産から海外資産へのシフトが大きかったのは、投資家が地理的な分散を求めていたからだ。

ラテンアメリカ
ラテンアメリカ内の多くの国では、ブラジル(73%)、アルゼンチン(65%)、メキシコ(64%)を始めとして債券に比較的多く配分されている。この理由の一面としては、国内資産を支える規制と、高い国内金利があげられる。逆に、ペルーとコロンビアは、株式へのアロケーションがそれぞれ51%と39%と高い。ヘッジファンドや不動産、プライベート・エクイティといったオルタナティブ投資に関しては、ラテンアメリカ内ではアルゼンチンメキシコがそれぞれ7%と最も高い割合を置いている(メキシコでは5%がプライベート・エクイティで2%が不動産やインフラという構成で、アルゼンチンではすべて不動産やインフラだ)。

ラテンアメリカ諸国の間では海外資産への投資、特に株式ポートフォリオにおいては大きな差がある。アルゼンチンブラジルは海外への投資が最低限なのに対し、ペルー(株式全体のうち76%が外国株式)、チリ(68%)、メキシコ(68%)は相当大きい。コロンビアは期間中に48%から55%へと、外国株式への投資を最も大きく増加させた。ブラジルコロンビアメキシコそしてペルーでは最近、法改正により海外資産へのアロケーションの増加が許可された。

アフリカ
南アフリカ共和国では、「Alexander Forbes’ Global Manager WatchSurvey」の調査によると、計測期間中のポートフォリオではグロースセットへの配分を増やし、同時に、国内株式よりも外国株式の保有を増やしている。これを可能にしたのは、オフショア投資額の制限を最近25%から30%に引き上げた規制緩和で、アフリカ大陸内の投資であればこれにさらに10%追加できる。

注記:
この調査は出典によって数値の時点が異なるが、「現在の」とあるものは、アジアラテンアメリカ、中東、アフリカにおける2017~2018年のものである。レポートのデータには14国/地域が対象となっている(アルゼンチンブラジル、チリ、コロンビアメキシコ、ペルー、南アフリカ共和国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、台湾、タイ)。過去のデータとの比較は原則として「現在の」データの5年前のものだが、こちらもデータの入手可能性によって異なる。

集計されたデータは資産加重ベースでまとめられている。そのため、資産の大きい投資家が小さい投資家に比べてデータに大きな影響を与えている。このレポートに含まれるデータは、広範囲の第三者から入手したものである。これらの情報は信頼性のあるものだが、マーサーが個々に検証しているものではない。

『年金アセットアロケーション動向調査2019年版』のダウンロードはこちらから
(http://www.mercer.co.jp/our-thinking/wealth/asset-allocation-growth-markets-mercer-survey.html)

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