マクラーレンからGTが登場した。その名が表すとおり、グランドアラー性能を追求したニューモデルである。

マクラーレン・オートモーティブアジア日本支社代表 正本嘉宏(左)、チーフデザイナー ゴラン・オズボルト

 先月発表されたばかりのマクラーレンGTが早くも日本に上陸した。2025年までに18モデル発表することを謳った中期経営計画Track25の4モデルめにあたるGTは、もちろん、マクラーレンの定石に則り、カーボンモノコックに4.0ℓV8ツインターボをミッドに搭載するスーパースポーツカーだが、より遠くに、より速くを目指して、グランドアラー性能を高めている。今年のジュネーブショーでのティザー以降、かねてより「New Rules」と謳っているように、このGTでグランドアラーというものを再定義する野心ももっているようだ。

 グランドアラーとはいえ、マクラーレンらしくサーキットでも通用する性能を持ち合わせている。つまり実用性である。マクラーレンGTのラゲッジスペースフロント150ℓ、リア420ℓで合計570ℓも用意されている。フロントは非常に深く、フロントフードはこれまでのラインナップと較べるとやや分厚く見えるのはこのためだろう。リアの荷室にはなんとゴルフバッグあるいは185cm級のスキー2セットも収まるというから、ある程度の厚みや長さのある荷物も収納できるだろう。ちなみにフォルクスワーゲンゴルフのリア荷室容量が通常380ℓ(後席を畳むと1270ℓ)なのでかなり実用的なのがわかる。

 ロングドライブを快適に過ごすために、エンジンマウントサーキット志向の600LTと較べて半分の硬度となっており、振動やノイズなども快適志向にふられていることが伺える。さらに、旅先でフロントスポイラーを擦る心配が無いように、フロントオーバーハングをやや高めに設定している。もちろんフロントリフターも装備できるから、たいていのコンビニには入れるのではないだろうか。
 
 グランドアラーは視認性も重要ということで、720Sスパイダー同様にCピラーガラス製としている。ルーフは標準では軽量なカーボン製だが、透過率を電気的に調整できるエレクトクロミック・ガラスパネルを選択することもできる。

 快適でありながら、旋回性能を上げるための軽量化を随所に施している。具体的には荷室にスーパーファブリックといった新素材オプションで選択可能だ。染みによる汚れをカットし、摩擦などによるキズが付きにくく、通気性に優れ、クリーニングもしやすいと謳う。

 念のため付け加えるとエンジン720Sにも採用されるM840TをさらにチューニングしたM840TE、4.0ℓV8ツインターボで最高出力620ps、最大トルク630Nmを発生する。組み合わされるトランスミッションは7速DCTで0-100km/h加速は3.2秒、0-200km/h加速は9秒フラット最高速326km/hに達するという。
 
 日本市場は北米、英国に次ぐ第3の市場とのことで早期の導入となったが、それでも販売は今年10月以上の予定で価格も消費税10%を織り込んだ2645万円(税込)と発表されている。

SPECIFICATIONS
マクラーレンGT
■ボディサイズ:全長4683×全幅2045×全高1213mm ホイールベース2675mm ■車両重量:1530kg(DIN) ■エンジンV型8気筒DOHCツインターボ 総排気量:3994cc 最高出力:456kW(620ps)/7500rpm 最大トルク630Nm(64.2kgm)/5500〜6500rpm ■トランスミッション:7速DCT ■駆動方式:MR ■サスペンション形式:F&Rダブルイッシュボーン ■ブレーキ:F&Rベンチレーテッドディスク ■タイヤサイズ(リム幅):F225/35R20(8J) R295/30R21(10.5J) ■パフォーマンス 最高速度:326km/h 0→100km/h:3.1秒 CO2排出量(WLTP):270g/km 燃料消費量(WLTP複合):11.9ℓ/100km ■車両本体価格(10%消費税込):2645万円