(takasuu/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

今の時代、親が帰宅するまで独りきりで留守番というお子さんはとても多い。

不審者の訪問、空き巣との遭遇、強盗に押し入られるといった万が一の事態に備え、日頃からお子さんとはしっかり話し合いができているだろうか。

 

■自宅に押し入った強盗に11歳男児は…

その事件は米ノースカロライナ州メバネの民家で今月14日に起きた。11歳の男児が1人で留守番していたところ、強盗目的で19歳の黒人の男が窓を割って押し入ってきたという。

男児はその時たまたま母親と電話で話していたため、息子の周辺で異変が起きていることを察知した母親が親類に連絡し、警察に通報してもらった。

男児は男により寝室のクローゼットに閉じ込められたが、そこを飛び出すとマチェット(ナタ)をつかんで男の頭部へひと振り。大けがを負った男は、流血と痛みで犯行どころではなくなり、仲間とともに逃走。後に逮捕されている。

 

■「ホームアローンにそっくり」と世間

この男児の行動については正当防衛が認められ、お咎めもないもよう。世間は今、その少年の勇気とタフな精神を大きく褒め称えている。

独りで留守番をしていた幼い男の子が、家に押し入った泥棒2名をやっつける豪快さで大ヒットとなった、コメディ映画の『ホーム・アローン』。その「ケビン少年」にそっくりだと言う人も多い。

■使い慣れた武器であることが重要

男児は地元メディアの取材に応じ、事件を振り返りながらこのように話している。

「『まさか911とかに通報していないだろうな』と言いながら、男は僕の携帯電話を奪い取ってポケットに入れちゃった」

 

「あれこれ考えているヒマなんてなかった。気づいたら僕は行動に出ていたんだ」

 

クローゼットを飛び出し、自分の部屋の壁に掛けてあるマチェットを手に取っていた」

 

「男の頭の後ろ側に向かって、僕はマチェットをひと振りしたんだ」

 

そのマチェットはギフトカードを贈られた時に買ったもので、自分で木を切る際に使用していた。男児にとって、その武器が使い慣れたものであったことも「勝因」であったのだろう。

 

■今後のトラウマも心配

その家庭では、父親が男児に日頃から「子供であっても、どんなことにも対峙できるように。もしも不審者が家に押し入ってきたら、しっかりと応戦し、撃退しなさい」などと話していた。

しかし今後、少年は心的外傷後ストレス障害PTSD)に苦しむことも予想される。正当防衛とはいえ、やはり家庭内の流血の惨事は避けたいもの。また武器を強い力で相手に奪い取られ、それで逆襲されることは非常に怖い。

ひょっとしたら不審者ではない可能性もあり、陰惨な現場の状況を想像すると、「応戦には鋭利な刃物で」という考え方にはやはり危険が伴う。「自分はこれならできる」というわが子の声に耳を傾けることも大切だ。

 

■「玄関に不審者が立っていた」経験がある人

しらべぇ編集部が、全国20〜60代の男女1,589名を対象に調査したところ、「玄関に不気味な人物が立っていたことがある」と回答したのは、全体の13.6%にものぼった。

玄関に不気味な人物が立っていたことがある?

不審な人物が自宅にやって来て遭遇する、これほど怖い体験もない。さらに最も危険なのが、強盗犯が押し入っているところにタイミング悪く子供が帰宅してしまうケースだ。わが子にどれほどの危機管理意識が備わっているのか、1度は確認しておきたいものだ。

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(文/しらべぇ編集部・浅野ナオミ)

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2019年2月1日~2019年2月4日
対象:全国20代~60代の男女1,589名 (有効回答数)

勇敢な11歳少年が強盗を撃退 「考えてるヒマもなくとっさに体が動いた」と告白