巨人のエースとして、在籍19年で6度のリーグ制覇・3度の日本一に大きく貢献した「平成の大エース」斉藤雅樹さん。2019年シーズンは解説者として、さまざまなチームを見ている斉藤さんに、広島から巨人に移籍し、さまざまな影響を与える丸の存在について伺いました。


ピッチャーからすると、丸はどのような存在ですか?

斉藤:打つのは凄い。でも、それだけでなく、2018年シーズンは130四球で、打たない時も塁に出てチームに貢献するという、とにかく嫌なバッターですよね(笑)。丸が普通の調子であれば、1試合1本は打たれる覚悟、全打席抑えるのは難しい。でも良い場面で打たれないようにすることが重要ですね。ミスショットが少なく、確実に当ててヒットにしてくる、ホームランもライト方向だけではなく逆方向もある。『アウトローに投げておけば一発はない』っていう、昔の常識は通じなくなってきていますね。

今は、1番・2番、2番・3番にしても、坂本と丸がセットなのがミソ。それが凄く効果を出していると思いますね。離れてしまうと、間の人がよっぽど頑張らなきゃいけない、そこで勝負になってしまうからね。

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―非の打ちどころがない丸選手ですが、コーチ時代は投手陣にどのように攻略するように伝えていましたか?

斉藤:ベースの中だけで、うまく打ち取ろうとしない事かな。インサイドに投げても、さっと見逃されてしまう、それが一番困る。ちょっと脚をずらすぐらいの場所に投げていかないと意識させられないですが、それができるピッチャーもなかなかいないですからね。

巨人の投手陣には、基本的には、変化球で追い込んで、逆に真っすぐで勝負と言っていました。当然、早いカウントは、真っすぐに照準を合わせてくるので、変化球でカウント取って、追い込まれるとバッターは変化球マークが強くなるので、追い込んだらインサイド真っすぐという基本的な攻め方。そうは言っても、ピッチャーからすると、ファーボールは嫌。もちろん、戦術としてファーボールを選ぶ時もありますけど。真っすぐが甘く入ったら…と、そういう気持ちで投げると結果ボールになってしまう。インサイド真っすぐ、なかなか投げ切れるピッチャーはいないですが。巨人・丸がどう活躍するか、注目ですね。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「平成の大エース」斉藤雅樹さんが語る、巨人に移籍した丸の意味