ウルグアイ相手に2-2ドローで勝ち点1獲得、出場14選手のアピール度を5段階で査定
日本代表は現地時間20日に行われたコパ・アメリカ(南米選手権)のグループリーグ第2戦で、ウルグアイ代表に2-2と引き分けた。森保一監督は、チリ戦からスタメン6人を変更し、同じ4-2-3-1を採用。ベテランのFW岡崎慎司(レスター)を1トップ、A代表初先発のMF三好康児(横浜F・マリノス)とMF安部裕葵(鹿島アントラーズ)を2列目に配置すると、三好がA代表初ゴールを含む2得点を挙げる活躍を見せた。ここではウルグアイ戦に出場した全14選手のパフォーマンスを、5段階評価(★★★★★)で評価した。
ロシア・ワールドカップ以来となる代表戦ながら、実戦感覚の不安を感じさせないプレーを披露。2失点、クロスバー直撃2本と何度も訪れるピンチに懸命に立ち向かうなか、後半10分のカバーニとの1対1を止めたシーンは文字通りビッグセーブだった。
(出場なし)
大迫敬介(広島)
小島亨介(大分)
後半21分、セットプレーでウルグアイDFヒメネスに競り負けて痛恨の同点弾を被弾。リードしていたなかでの失点に、「あれは完全に僕」「やられたのはシンプルに僕」と悔しさを滲ませた。クロスを何度もはね返して粘り強く守っていた一方で、後半5分にはインターセプトから持ち出した場面でボールを奪われ、カウンターを食らう場面もあった。
■植田直通(セルクル・ブルージュ)=★★☆☆☆
ウルグアイのFWカバーニやDFゴディンに高さで対抗。空中戦では負けていなかったが、前半29分の場面では、ペナルティーエリア内でカバーニに対して足裏からブロックに行ってしまい、VARの確認で接触がファウルと判定されて痛恨のPKを献上した。試合後、「リードしてくれたのに耐えられなかった」自分を「力不足」と厳しく評価した。
■杉岡大暉(湘南)=★★★☆☆
果敢なオーバーラップ&クロスで三好の2ゴール目に関与。背後を突かれるシーンこそあったが、後半32分には相手FW陣へのスルーパスを体を張ってクリアしピンチをしのぐなど、守備でもウルグアイMFナンデスやDFカセレス相手に球際で奮闘した。
■岩田智輝(大分/後半42分OUT)=★★☆☆☆
チリ戦の原に代わって右サイドバックに入り、A代表デビュー。対峙した選手が裏のスペースを突いてくるなか、ポジションが下がってしまい、持ち味である精度の高いクロスを披露するチャンスはほとんどなかった。
■立田悠悟(清水/←後半42分IN)=★★☆☆☆
清水でも起用されている右サイドバックで出場。ファーストプレーで右サイドからのクロスを高さを生かして頭でクリアした一方、直後の後半45分にはペナルティーエリア内でスアレスに突破を許した。カバーリングもありなんとかしのいだが、ヒヤリとする場面だった。
(出場なし)
原 輝綺(鳥栖)
菅 大輝(札幌)
三好はウルグアイの度肝を抜く2ゴール、キャプテン柴崎も絶妙ロングパスで先制点演出
<MF>
■柴崎 岳(ヘタフェ)=★★★★☆
三好の先制弾を引き出した長距離のサイドチェンジは見事の一言。ボールホルダーに対して素早く寄せてカウンターを未然に防ぐなど、粘り強いディフェンスでもチームに貢献した。勝ち点1獲得にこそとどまったが、キャプテンとしての責務は果たしたと言っていい。
A代表デビュー戦はホロ苦いものとなった。前半7分に不用意なパスミスからカウンターを食らい、その後もボールを引き出す回数こそ増えたが、フィードを生かした展開力は発揮しきれなかった。柴崎の相棒として名乗りを上げるほどのアピールはできず。
左サイドでスタートしたなか、中央に近い位置でプレーし、次々と突破を敢行。ボールロストの回数が多かったとはいえ、後半14分には三好のゴールの起点となり、攻撃を牽引した。チリ戦で課題だった守備も自陣深くまで戻り、攻守のバランスはしっかり改善していた。
■安部裕葵(鹿島/→後半22分OUT)=★★☆☆☆
A代表初先発はトップ下での起用。岡崎の背後からチャンスを窺うなか、ウルグアイDFヒメネスに対してタッチライン際でドリブルを仕掛けた前半15分の場面は、あっさりと止められ、後半開始直後に仕掛けたショートカウンターも決めきることができなかった。
ウルグアイから勝ち点1奪取を実現させた立役者。カットインから右足を一閃してA代表初ゴールで先制点をもたらすと、後半14分にも相手GKが弾いたボールを冷静に押し込んだ。守備でも奮闘し、ウルグアイ相手に「Koji Miyoshi」の名を轟かせた。
途中出場の久保はパスが来ずに攻撃に絡めず 岡崎は久々の先発1トップで存在感
<MF>
■久保建英(FC東京→レアル・マドリード/←後半38分IN)=★★★☆☆
三好に代わって右サイドハーフに入ったが、押し込まれる展開で攻撃に関与できず。もっとも、後半45分にカウンターを仕掛けた際に柴崎に対してパスを要求していたシーンに象徴されるように、評価するにはいかんせん久保の元にボールが回ってこなかった。
(出場なし)
中山雄太(PECズヴォレ)
松本泰志(広島)
渡辺皓太(東京V)
伊藤達哉(ハンブルガーSV)
ロシア・ワールドカップ以来の先発出場。本来の1トップ起用にモチベーション高く試合に入り、ポストプレーやチェイシングで泥臭く役割をこなした。若手を背中で牽引した点は評価に値するも、前半10分に連携から崩した場面ではヘディングシュートを枠に飛ばしたかった。上田投入後はトップ下に回り、受けて捌く役に徹していた。
1トップに入るも、ウルグアイの強力センターバックに苦戦。DFヒメネスに力負けする場面が何度も見られ、後半41分にこぼれ球から巡ってきたチャンスもDFゴディンにボールを奪われてしまった。
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