VARでPK献上するなど2失点も、流れのなかではスアレスカバーニにゴールを許さず

 森保一監督率いる日本代表は、現地時間20日に行われたコパ・アメリカ南米選手権)のグループリーグ第2戦でウルグアイ代表に2-2と引き分けた。FWルイス・スアレスバルセロナ)とFWエディンソン・カバーニパリ・サンジェルマン)の強力2トップに流れのなかではゴールを許さなかったが、DF植田直通(セルクル・ブルージュ)は「2トップと2CBでやらせてほしい」と真っ向勝負を直訴していたという。

 前半25分、日本はカウンターからMF三好康児(横浜F・マリノス)が鮮やかなゴールを決めて先制した。しかし、同29分に植田が自陣ペナルティーエリア内でカバーニと接触。カバーニが悶絶してピッチに倒れ込むなか、そのままプレーは続行されたが、直後に主審が試合を止めてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認が入り、植田の足裏がカバーニの右足にヒットしたため、一転してPK判定でスアレスに同点弾を決められた。

 後半14分、DF杉岡大暉(湘南ベルマーレ)のクロスをGKフェルナンド・ムスレラ(ガラタサライ)が弾き、三好がこぼれ球を詰めて再びリード。だが同20分、ウルグアイの左CKからDF冨安健洋シント=トロイデン)がDFホセ・ヒメネス(アトレチコ・マドリード)に競り負け、ヘディングでの同点弾を献上した。

 強力2トップを擁するウルグアイの4-4-2に対し、実質5バックとなる3-4-2-1で迎え撃つプランも考えられるなか、森保監督は局面での1対1がより重要となる2CBを選択した。植田と冨安に対する期待の表れとも言えるが、植田は試合後、“真っ向勝負”を直訴したと明かしている。

「自分的には、あの2トップとは2CBでやらせてほしいと言っていた。ゴールキックの場面では(板倉)滉が競る形がありましたけど、ああいうところは僕たちに行かせてほしいし、僕は負ける気もしなかった。どういうところで自分たちが勝っていって、チームの勢いも出ると思う。僕たちが2枚で見ることによってもっと周りも生きる。そこで耐え切れれば、チームもより良くなる。今回は2失点してますけど、少しずつ良い部分も見えてきているので、これは次に必ずつながると思う」

スアレスカバーニは「ボールを受ける動き出し、受けてからの体の使い方が上手い」

 スアレスカバーニと実際に対峙して、世界トップレベルの“上手さ”を体感したという。

「1対1の場面、ボールを受ける動き出し、ボールを受けてからの体の使い方が本当に上手い。自分もイエロー(カード)を1枚もらっていてなかなか潰しに行けない形ではありましたけど、もっと上手くやらないといけないと思ったし、すごく学ぶことがたくさんありました」

 2-2のドローのなかで、成長するための課題と決して小さくない自信を手にした植田。DF吉田麻也サウサンプトン)やDF昌子源(トゥールーズ)、冨安らとのセンターバック争いに食い込んでいけるか、24日のエクアドル戦は一つのポイントになりそうだ。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda

日本代表DF植田直通【写真:Getty Images】