明治安田生命J1リーグ第16節の北海道コンサドーレ札幌vsサガン鳥栖が22日に札幌厚別公園競技場で行われ、3-1で札幌が勝利した。

ここまで7勝3分け5敗で7位につける札幌(勝ち点24)と、4勝1分け10敗で最下位に沈む鳥栖(勝ち点13)の一戦。前節の川崎フロンターレ戦で1-1のドローに持ち込み3試合無敗を継続している札幌は、川崎F戦から先発メンバーを2人変更。福森と早坂に代えて出場停止明けのルーカスフェルナンデスと白井を起用した。

一方、前節の浦和レッズ戦を1-2で敗れ、監督交代後の3連勝から一転し、連敗で最下位に転落した鳥栖。今節に向けては、その浦和戦から先発メンバーを1人のみ変更。小野に代えてトゥーロン国際大会から帰還した松岡を先発のピッチに送り出した。なお、21日に現役引退を発表したフェルナンド・トーレスはベンチ入りを果たした。

序盤から攻勢に出るのは札幌。3分、チャナティップのサイドチェンジを受けた石川がボックス左外からクロスを送る。ファーサイドの進藤が頭で合わせるも、ここはGK高丘に正面でキャッチされる。

対する鳥栖は8分、ボックス右手前で金崎からパスを受けた安庸佑がボックス右に持ち込んでゴール右上を捉えるシュートを放つが、GKク・ソンユンも負けじと素早い反応でこれを防ぐ。

すると13分、鳥栖にアクシデントプレーが切れると松岡が腰に手を当てて座り込み、立ち上がることができず。そのまま担架でピッチの外に運び出され、小野をスクランブル投入する事態に見舞われる。

これを契機に札幌が流れを引き寄せ、19分にセットプレーから先制点。右CKを獲得し、キッカーのルーカスフェルナンデスがファーサイドにクロスを入れる。これが飛び出したGK高丘の頭上を越えると、走り込んでいた石川がすべり込みながら左足を合わせ、ゴールネットを揺らした。

先制点を奪った札幌は31分にも追加点。ルーカスフェルナンデスの左CKをジェイが中央で競り勝ち、ヘディングでゴールに叩き込んだ。ジェイの今シーズン初ゴールで札幌がスコアを2-0とする。

セットプレーから2点を奪われる苦しい展開の鳥栖は、後方からのロングボールで反撃に出る。32分、ボックス左に放り込んだボールを小野が頭で落とす。この浮き球を趙東建が右足ダイレクトで合わせると、ドライブ回転のかかったボールがゴール右上を襲う。しかし、これをGKク・ソンユンが右手一本で弾くファインセーブでゴールを許さない。

試合を折り返すと2点を追いかける鳥栖は、54分に趙東建からビクトル・イバルボを投入して反撃に出る。55分、原川の左CKから高橋祐治がヘディングシュート。しかし、これはわずかにゴール右外へ。

試合を決定づけたい札幌は64分、深井がボックス左手前からファーサイドに送り、ルーカスフェルナンデスが落とすと、ボックス右手前に走り込んだ荒野が相手の意表を突くループシュート。しかし、ボールはやや低く、GK高丘にパンチングで防がれる。

終盤に差し掛かるにつれて鳥栖が徐々に相手ボックス内への侵攻回数を増加。すると70分、ボックス右外から安庸佑、原川、小林とつなぎ、クロスを送る。イバルボが触ってゴール前にこぼれたところを金崎が右足を振り抜いてゴール右に突き刺した。

金崎の待望の今シーズン初ゴールで1点差に詰め寄った鳥栖は79分、敵陣中央左からの小野の縦パスをビクトル・イバルボが落とし、金崎がボックス右手前から右足を振り抜く。しかし、これはゴール右外に外れた。
その後、鳥栖は三丸に代えて安在を投入。全ての交代カードを切った。

嫌な時間帯が続いた札幌だが、この状況をエースが打開する。84分、カウンターからチャナティップが左サイドを突破すると、右サイドの広大なスペースへパスを供給。ここに走り込んだ鈴木がカバーに入った相手DFを鋭い切り返しでかわし、ボックス中央やや右の浅い位置から左足を振り抜いてゴール左に流し込んだ。このゴールで札幌がJ1通算300ゴールを達成する。

しかし札幌は、このカウンター時にチャナティップが左太ももの裏を痛めて負傷交代のアクシデントに見舞われる。それでもきっちりと試合を締めて試合終了。札幌が石川、ジェイ、鈴木のゴールでJ1通算300ゴールを達成し、4試合無敗を継続した。一方、鳥栖は金崎に移籍後初ゴールが生まれるも、追いつくことはできず、3連敗を喫した。

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