「やせたい」「きれいになりたい」「若くありたい」。理想の自分を心に描いては、鏡の前でため息をつく、そんな経験が女性なら誰しも一度はあるのではないだろうか。外見のコンプレックスは他人から最も指摘されたくない心の闇かもしれない。

 海外ニュースサイト『Mirror』は6月17日イギリスリンカンシャーで50歳の女性が6度目となる豊胸手術を行ったと報じた。過去の5回は豊胸バッグが破裂する、体が拒絶反応を起こす、体に有害なバッグを入れられたことが発覚するなど、いずれも失敗に終わったそうだ。手術費用は総額で26,000ポンド(約350万円)だったという。もともと背が高く、胸が小さいことにコンプレックスを感じていた女性は、ある日、夫から「男みたいだな」と言われたことがきっかけで最初の手術に踏み切ったという。夫も所有していたBMWを売って手術費用を捻出するはめになったそうだ。

このニュースに対し、ネット上では「こんな夫とは別れて新しい人を見つけるべきだ」と夫を非難する声もある一方で「手術を受けるより離婚した方が安上がりで、いい選択だったのでは」「手術で女らしさは手に入れられないのに」「どうして男を喜ばせるために自分の体を切り刻むんだ」「ここまできたら整形依存症だろう」といった、豊胸手術という選択に疑問を呈する声も上がった。

 海外には、理想の自分に近づくために豊胸手術を受けた女性がほかにもいる。

 2011年8月、『The New York Times』はアメリカ・カリフォルニアで、12人の孫と13人のひ孫を持つ83歳の女性が乳房のリフトアップと豊胸の手術を受けたと報じた。3時間に及ぶ手術にかかった費用は約8,000ドル(約86万円)。同記事のインタビューに対して女性は、手術の理由を「子供たちが自慢に思う自分でいたかったから」と語ったという。

 たとえ体を傷つけることになったとしても「若く美しく自信にあふれた自分でいたい」という美への執念はすごいものだ。

記事内の引用について
‘Woman, 50, spent £26k on 6 boob jobs after husband 'said she looked like a man'(Mirror)より
https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/woman-50-spent-26k-6-16529940
‘The Golden Years, Polished With Surgery’(The New York Times)より
https://www.nytimes.com/2011/08/09/health/09plastic.html

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