2019年6月23日に開催された【BETアワード】で、3月に亡くなった故ニプシー・ハッスルに<ヒューマニタリアン賞>が授与された。地元だった米ロサンゼルス・クレンショー地区への貢献が認められた形で、ラッパーのT.I.がプレゼンターを務め、「もう二度とニプシー・ハッスル(のような人)は現れないだろう」と彼の死を悼んだ。

 ニプシー・ハッスルことErmias Asghedomに代わり、彼の両親と祖母、恋人のローレン・ロンドンと二人の息子Kross Asghedomが賞を受け取った。ニプシーの母親は息子が死去した日について思いを述べ、父親は息子を“友”と呼び、この場に彼がおらずファンの前でパフォーマンスができないことを残念がった。恋人のローレンは、「皆さんからの愛と支援にありがとうと言いたい。マラソンはこれからも続く」と、ニプシーが生前自身のアパレル・ストアの名前にも使っていたキーワードを使って簡潔に語った。

 遺族がニプシーに敬意を表したあと、DJキャレド、ジョン・レジェンドマーシャ・アンブロシャス、YGがステージでメドレーを披露した。まず白い衣装を着たアンブロシャスが、音楽集団1500 or Nothin’の面々と、ニプシーの【グラミー賞】ノミネート・アルバム『Victory Lap』より「Real Big」のパフォーマンスでメドレーを開始。次にニプシーの親友だったYGが、自身のギャングThe Bloodsのカラーである赤いベストとパンツを着て二人のコラボ「Last Time That I Checkk’d」を披露した。

 最後にジョン・レジェンドとDJキャレドが、ニプシーが生前最後にレコーディングした曲の一つ「Higher」をコーラス隊と共にパフォーマンスしてトリビュートを締めくくった。曲のミュージック・ビデオがバックで流れる中、ニプシーのヴァースが会場に鳴り響き、観客はピース・サインを掲げて彼を追悼した。演奏が終わるとキャレドは、「ニプシー・ハッスルよ永遠に。マラソンは続く」と叫んだ。

故ニプシー・ハッスル、【BETアワード】で表彰&DJキャレドらがトリビュート