信用調査会社・帝国データバンク東京都港区)は6月24日、「全国・女性社長分析」2019年版を発表した。

女性比率が過去最高を記録

今年4月末時点で、全国の企業で社長が女性である割合は7.9%。平成元年だった1989年の4.3%から3.6ポイント上昇。2018年(7.8%)からは0.1ポイント上昇し、過去最高を記録した。

都道府県別では青森県(10.7%)が最も高く、最も低かったのは岐阜県(5.2%)だった。上位の傾向としては、近畿以西で高い県が多かった。

出身大学で見ると、首位は慶應義塾大学230人)で2年連続で最多だった。女子大学では日本女子大学(167人)がトップだった。

増加率が最も高かったのは東京大学(29.3%増、53人)。2位以降は岡山大学京都大学千葉大学と続き、国立大学が高い増加率を示した。

出典元:帝国データバンクプレスリリース

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20代以下では女性のほうが割合高く

年代分布を見ると、60代の割合が最高だった。直近1年間(2018年5月~2019年4月)で新たに就任した社長では、50代が最も高かった。

ただし、直近1年間で新たに就任の女性社長では、自ら起業した創業者の比率が男性社長に比べて高い。20代以下の女性社長の比率が同年代における男性社長の割合に比べて高くなるなど、女性社長の在り方は多様化・多年代化しつつあるという。

業種別では不動産業(16.7%)が最高となり、30年前(1989年)から7.5ポイント上昇した。

業種細分類別では、保育所(42.3%)が唯一4割超となり全業種で最高だった。以下、化粧品小売業、美容業、各種学校、老人福祉事業などが続き、総じて家庭や生活に密着した業種のほか、女性のニーズが高い業種で女性社長の比率が高い。

イメージ写真/Adobe Stock

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同族承継が多く、依然として低水準

就任の経緯では、全体では「同族承継」が突出して高い。また、新任では同族承継に加えて、創業者である割合も高いことが分かった。一方で、内部昇格や外部招聘といった社内人事に影響されての事例は著しく少ないという。

同社は女性の就任事例の多くが、先代の高齢化や後継者難などの経営事情により事業を引き継ぐ など受動的なケースが少なくないと推察している。

結果について、帝国データバンクは「依然として女性社長の占める割合は1割を下回る状況が続いており、低水準である」としたうえで、「出産・育児や介護など現実的な課題とキャリアとの両立が可能な支援策の導といった、女性が活躍できる環境整備などソフト面の充実も重要となるだろう」としている。

詳しい結果は、同社の公式サイトでも公開している。

女性社長比率が過去最高に。都道府県別1位は青森県、出身大学は慶應大が最多│帝国データバンク調べ