ユーザーから高い評価を得ていた、ソニー・インタラクティブエンタテインメントSIE)のネットワークレコーダー「nasne」の出荷が近く終了する。SIEによると、後継機の予定もないという。連携アプリtorne」は「しばらく提供を続ける」としているが、いつまで維持するかは明かしておらず、長期的には終了する方向のようだ。

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 出荷終了の報に、ユーザーからは「困る」「torneアプリは月額課金してもいいから、なんとか維持してほしい」といった声が寄せられている。また、nasneの駆け込み需要が発生しており、一部の通販サイトでは品薄になっている。

スマホゲーム機からテレビ録画・再生 サクサクUIも評判

 nasneは、テレビ番組のレコーダーやメディアストレージとして使える機器。2012年に初期モデルが発売された後大きなモデルチェンジもなく、約7年間販売されてきた。

 本体に地上/BS/110度CSデジタルチューナーHDDを内蔵しており、家にテレビがなくてもnasneさえあれば、スマホゲーム機からテレビを見たり録画したり、録画番組のオフライン視聴が可能。遠隔で録画予約することもできる。専用アプリtorne」をインストールしたPlayStation 3/4/Vitaや「torne mobile」をインストールしたスマートフォンなどと連携させて利用する形だ。

 放送中の番組について、ユーザー同士でコメントできる「ニコニコ実況」機能や、ユーザーの番組録画予約数・視聴数がリアルタイムに分かる「トルミル機能」も人気。torneアプリは「ユーザーインタフェースが秀逸で、動作もサクサク」と評判が高い。

●時代が変わった?

 出荷終了の報を受け、Twitterにはユーザーから、「困る」「代えがない」「めっちゃ使いやすいのに」「こんなにレスポンスの良いレコーダーは他にない」と惜しむ声が出ている。

 一方で、「2012年の発売当時からは時代が変わった」という見方も。「テレビを見なくなったのでnasneの必要性が分からない」「テレビ番組を見逃しても、ネットの見逃し配信で見ればいい」「Netflixなどの配信サービスがあれば十分」といった声だ。ここ数年で月額制動画サービスや見逃し配信サービスが充実し、nasneメイン機能であるテレビ番組の録画の必要性を感じなくなってきたユーザーは少なくないようで、こういった流れからSIEも、nasneを“見切った”のかもしれない。

 ビジネスモデルに課題もありそうだ。nasne本体(1TBのHDD内蔵)は税込2万3760円で、PS4アプリは無料だ。スマホアプリtorne moblie」は一部機能が有料(テレビ視聴機能がAndroid500円iOS版600円・録画番組の書き出し機能が840円)だが売り切り型で、継続課金サービスはない。アプリは管理・維持にコストがかかるにも関わらず、収入を得るすべが限られているのだ。ユーザーからは、「もしビジネスが維持できなくて出荷終了ということならば、アプリを月額課金にしてほしい」という声も出ている。

 今回、生産終了の報を受け駆け込み需要が発生しており、一部の通販サイトでは品薄になっている。SIEによると、「出荷終了の予定に変わりはなく、一時的にニーズが高まっても増産の予定はない」という。今後、4KやPlayStation 5対応を期待されていたが、SIEは「現時点で後継機の予定もない」と話している

 torneサービスについて、終了時期などの詳細を改めて問うたが、「未定の部分もあるためコメントできない。決まり次第、案内する」と答えるにとどめた。

nasne公式サイトより