6月25日に放送されたドキュメンタリー番組「ノーナレ」(NHK総合)で、タオル製造現場で働くベトナム人技能実習生が取り上げられ、その過酷な労働実態から炎上状態となったが、無関係の会社がネットによって“特定”されてしまう事態が起きている。    

番組内では、朝7時半から夜11時まで行われることもある長時間労働や、月に180時間にも及ぶ残業量、劣悪な住居環境などが告発され、実習生の中には仕事中に倒れたり、脳出血で意識不明の状態となった人もいると紹介された。

この内容に多くの視聴者が憤り、SNSなどでタオル全体の不買運動が起こる中、番組で取り上げられた会社は「株式会社オルネット」であるという誤った情報が流れ、“特定”と思い込んだネットユーザーから非難を受け始めることとなる。

放送したNHK側は「取り上げた会社とは無関係な会社がネットに出ています。問い合わせや苦情が殺到し、困っておられます。控えて下さいますようお願いします」「6月24日放送 #ノーナレ #画面の向こうから で実習生が働いている会社として、特定の企業(森清タオル・オルネット)を中傷する内容がインターネットに書き込まれていますが、その企業は、当番組で取り上げた会社ではありません」とコメントしたほか、株式会社オルネットも報道について「当社ではないかという問い合わせが何件が寄せられていますが、当社は関連会社を含め、技能実習生の雇用をしておりません」と事実無根であるとコメントする事態となっている。