俳優の山田孝之が25日、都内で行われた「Netflixオリジナル作品祭」に登壇し、オリジナルシリーズ「全裸監督」のトークショーに出席。「20年近くの俳優人生のなかで、撮影が終わりたくないと思ったのは初めてでした」と作品への熱い思いを語った。

【写真】「Netflixオリジナル作品祭」に登壇した山田孝之

 本作は、アダルト雑誌やビデオの出版で“放送禁止パイオニア”と言われた村西とおると、その仲間たちの青春と熱狂を描いたエンターテインメント作品。トークショーには満島真之介、玉山鉄二、森田望智、武正晴総監督も出席した。武総監督は「よくこんな企画が通ったよね」とおどけると、全世界190ヵ国に配信されることに「大丈夫なんですかね」と苦笑い。山田も「190ヵ国のうち、何ヵ国かは入国拒否されるかもしれませんね」とおどける。
 
 それでも山田は台本を読んだときは「村西さんの人生を8話で描いているので、スピード感があるし、破天荒さにワクワクしました」と魅力を感じたことを明かすと「実際村西さんにお会いしたとき、人によって話し方が変わるんだなという印象がありました。普段からメディアで紹介されている村西さんではなく、スイッチが入るとモンスターになる感じ」と役へのアプローチについて語った。

 伝説のAV女優として村西とタッグを組んでいた黒木香役を演じた森田は「調べれば調べるほど、黒木さんもアダルトビデオが好きだったんだなと感じました」と脚本を読んだ感想を述べると「最初、AVの撮影シーンは本当に嫌で、みんなインフルエンザになって撮影延期にならないかなと思っていた」と素直な気持ちを吐露する。それでも、武総監督が、AV男優役の俳優を相手に、体を使って丁寧に演出してくれている姿を見て「私はなんで恥ずかしがっていたんだろう」と思い吹っ切れたという。

 オーディションで森田を見出した武総監督は「森田さんの演技力には驚かされますよ。本当にすごい」と絶賛すると、山田や満島も、撮影を通じて森田が黒木香になっていく姿に驚きを感じたという。

 山田は「先ほど台湾のメディアに『これが日本だ。この映画に日本のすべてが入っている』と言ってしまいました。これから日本人は、日本はこういうものだと思って生きていくしかありません」と笑うと「でも東京オリンピックが中止にならないか心配です」と冗談を飛ばして会場を笑わせていた。

山田孝之、Netflixオリジナル作品祭に登壇