しびれる辛さが特徴的な中国の「麻辣燙(マーラータン)」。四川発祥の激辛料理で、春雨や野菜、練り物などたくさんの具材のなかから客が好きなものを選びスパイシースープで煮たものだが、最近では韓国でブームになっているという。中国メディアの今日頭条は24日、「マーラータンが韓国で大流行」していることを紹介する記事を掲載した。中国人にとっては複雑なようで、「喜ぶべきか心配すべきか」と伝えている。

 記事によると、韓国の中央日報は21日、「マーラータンが韓国で流行し、中国のビールも相乗効果で販売が大幅に伸びている」と報じたという。韓国コンビニ大手CUでは、中国のビールの販売が大きく伸びているという。それに対して日本のビールは減少しているようだが、これはマーラータン人気のおかげと見られている。

 記事は、韓国のコンビニのビール売り場の写真も掲載しているが、日本のビールが多く並んでいるなかで、真ん中に置かれた中国の「青島ビール」が存在感を見せているのが分かる。さっぱりしていてクセも苦みもない青島ビールは、マーラータンにぴったりなのだろう。

 辛い物が好きな韓国で中国のマーラータンが人気となるのは必然的な感じがするが、中国人はどう感じているのだろうか。記事は、中国の美食が海外で大人気になるのは「当然だ」と誇らしげな人もいる一方、冗談交じりに「文化遺産を申請しないと韓国に取られてしまう」と心配する人もいると伝えた。この記事に寄せられた中国人のコメントも「登録問題」に終始していた。「韓国がマーラータンも韓国発祥だと言い出すのではないか」と心配する中国人は多いようだ。

 これまでにも、韓国は漢字をはじめ様々な文化や習慣を韓国発祥と主張し、中国人からの反発を買ってきた。韓国では自宅でマーラータンを作る人が増え、マーラータン味の巻きずしや餃子、焼きそばなども販売され韓国流にかなりアレンジされてきているようだ。これまでのことを考えると、中国のネットユーザーの心配もあながち大きく外れてはいないのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

韓国で中華料理「麻辣燙」が人気、中国人が「憂慮」する理由とは=中国メディア