昔からさまざまに活用されてきた竹。タケノコがおいしいほか編んでカゴなどの日用品にしたり住宅用資材として使ったり、また人間だけでなくパンダの大好物でもある(関連記事)。
そんな大活躍の竹だが、中国の竹林では新たな用途が見つかって一大ブームとなりつつあるようだ。
酒造業者と地元住民らが協力して、生きた竹の幹を使ったアルコール飲料を生産しているのである。
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竹の中でお酒を熟成させる「竹の酒」が中国で大人気
Bamboo Alcohol China (WION Edge)
「竹の酒」は、地面から生えている竹の幹に独自の高圧注入技術で清酒または高粱酒(モロコシを原料とする蒸留酒)を入れ、数ヵ月から1年半ほどそのまま熟成させたもの。
熟成期間に竹の幹からフラボン(有機化合物の一種)や樹液が自然に放出され、お酒に心地いい香りと解毒効果が加わるという。
竹がその一部を吸収するためお酒自体のアルコール含有量が下がり、まろやかでピュアな風味を醸すというメリットもあるようだ。
生きてる竹からお酒がピューッと吹き出して魔法みたい!
熟成方法だけでなく、熟成後に竹から酒を取り出す方法も興味深い。スタッフが竹の幹の各部を叩いてお酒が入っているかを確かめてから、そこに小さな穴を開ける。
すると魔法のように竹の中からピューッ!とお酒が出てくるので、それを容器に受けるのである。
その場でそのまま飲むこともできるが、竹の幹をボトル代わりにして持ち帰ることも可能だ。酒好きの友だちなんかにプレゼントしたら超よろこばれそうじゃないこれ?
生産が追いつかずプレミアム価格でも買いたい人が続出
この熟成方法はもともと福建省で開発され、それから広西チワン族自治区や四川省などほかの地域にも広まったとのこと。
年間生産量はまだ数万リットルとされるが生産が追いつかないほど人気で、需要が伸びているため生産量も増えているらしい。
しかしお酒のアルコール含有量や注入する量が多いと竹が枯れてしまったり、逆にそれらが少ないと長期間の醸造に耐えられずに腐ってしまったりするため調整がなかなか難しいようだ。
気になるお値段は竹1本あたり約7800円。しかし目新しさとヘルシーな雰囲気がウケてプレミアム価格を払ってでも欲しい!という人もいるのだとか。
日本でも放置された竹林が「竹害」なんて呼ばれて問題になっているけど、こういった活用法はありなんだろうか?
References:Facebook / YouTubeなど / written by usagi / edited by parumo
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