6月30日より放送されるNHKの大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合/毎週日曜20時)の第二部に新キャストとして仲野太賀、中村七之助が出演することが発表された。戦争によってその人生を翻弄される、ドラマのキーパーソンとなる2人を演じる。

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 中村勘九郎演じるマラソン選手・金栗四三を主人公とする第一部に続く第二部の前半では、阿部サダヲ演じる新聞記者・田畑政治を主人公に、戦争のために幻の開催となった1940年東京オリンピック招致をめぐるドラマが展開する。

 仲野が演じるのは、四三の弟子でマラソン選手の小松勝役(第32回から登場)。金栗四三の著書『ランニング』に感銘を受け、九州一周の途中、四三を訪ねて池部家にふらりと現れる。その後、四三とともに上京し、ハリマヤ製作所で下宿生活を送る。1940年東京オリンピックでのメダル獲得を夢見て昼夜トレーニングに励むが、日本は戦争へと突入し…。

 仲野は「『いだてん』が制作発表されたその日から、出演をずっと熱望していました。念願叶い、大変うれしく思ってます。人の意志は受け継がれ、それは時代を繋ぎ、愛に溢れている。宮藤官九郎さんの素晴らしい脚本を読むたび、この壮大な人間賛歌に胸を打たれまくってます」と作品に関わる喜びを明かし、「『いだてん』という長いレースで、これまで沢山の方々が必死で走り、僕の手元にも回ってきた襷を次の人へと繋ぐべく、全力疾走で自分の役目を果たしたいと思います」と意気込んでいる。

 一方、中村が担当するのは、落語の神様、古今亭志ん生と並び称される当代随一の落語家三遊亭圓生役(第39回から登場)。芸風はまったく対照的で、端正かつ洗練された語り口が持ち味。記憶力が抜群で、持ち噺の数は300を超え、落語史上最多とも言われる。兵士の慰問興行で志ん生とともに満州にわたるが、その間に終戦を迎えて悲惨な目に遭う。

 中村は「宮藤官九郎さんの脚本、そして兄が主役の作品への出演が決まりうれしいです」と兄弟そろっての宮藤作品への出演に喜びのコメント。続けて「三遊亭圓生さんと聞き、これは大変だなと思っています。落語家、それも大名人ですし、すぐにおいそれとできる芸ではないので、圓生さんの落語を聴きこみ、試行錯誤を重ねながら稽古をしています」と役作りに奮闘していることを明かしている。

 NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』は、NHK総合にて毎週日曜20時放送。

『いだてん~東京オリムピック噺(はなし)~』に出演する(左から)仲野太賀、中村七之助