自信のあるパワフルな自分になりたいのなら、自分で変えることができます。

ハーバード・ビジネス・スクールの心理学者が提唱する、さまざまなストレスに有効なパワー・ポーズとは、どのようなものでしょうか?

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ボディランゲージの持つ力

「自信のない時ほど、自信のあるふりをしなさい」

こんなことを言われたとしても、にわかには信じがたいかもしれません。ところが、TED(毎年大規模な世界的講演会「TED Conference」(テド・カンファレンス)を開催(主催)している団体)の心理学者が調査したところ、このような自信のある「ふり」をイメージする「ボディランゲージ」で気分がパワフルになるこということが科学的に根拠のあることだとわかったのです。

パワー・ポーズのやり方

パワー・ポーズとは、身体を広げるようなポーズです。例えば、両手を大きく広げる、腰に手をあてて立つ、足を机の上に大きく投げ出して座る、などです。

こうしたパワー・ポーズを2分間ほど行うことによって、心の変化が起きるといいます。

逆に、背中を丸めて下を向くのは、ロー・パワー・ポーズです。

ストレスに敏感になり内気な気持ちになってしまうので、面接の前などには避けるべきポーズとされています。

椅子に座ってスマートフォンを見ていると、気が付けばこのポーズになっていることもあるので気をつけましょう。

心とボディランゲージは双方向

パワフルな人とパワレスな人には、ホルモンの分泌に違いがあるそうです。具体的には、男性ホルモンであるテストステロンと、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量の違いがあり、パワフルなリーダーは、テストステロンが多くコルチゾールは少ないのだかとか。

実際に、表面的にパワー・ポーズをすることで心はどうなるのかの実験があります。

被験者に、力強いハイ・パワー・ポーズか力の弱いロー・パワー・ポーズのどちらかを2分間してもらい、その後ストレスを感じる試験を受けて、唾液に含まれるホルモン分泌の変化を見ました。すると、ハイ・パワー・ポーズのグループはテストステロンが増加しコルチゾールが減少していたのに対し、ロー・パワー・ポーズのグループはテストステロンが減少し、コルチゾールが増加していました。

つまり、ハイ・パワー・ポーズによって、ストレスに強く、パワフルな気持ちになっていたのです。

自信が出るまでふりをし続けなさい

提唱者はこういいます。

Fake it until you become it!」 (自信が本物になるまでふりをしなさい)

ふりをしてやり過ごすのではなく、自信を持てる自分になるまでふりをし続けなさいというメッセージです。

たった数分のポーズでパワフルな自分に生まれ変われるとしたら、素晴らしい習慣ではないでしょうか。

参考文献
エイミー・カディ(2016)『〈パワーポーズ〉が最高の自分を創る』 ハヤカワ書房(参照 2019-04-23)

「文:けんこうフィットNEWS 」

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

ストレスに打ち克つパワー・ポーズとは