気分が変わりやすくそんな自分に疲れている、心あたりのある方はいませんか?

常に一定の気分でいられる人はいませんので、ある程度は仕方がありません。

しかし、頻繁に気分が変化したり、あまりにもアップダウンが激しかったりすると自分が疲れるばかりか、まわりからも距離を置かれてしまう可能性もありますよね。

今回は、気分が変わりやすい人の特徴や原因、そして改善する方法までを解説してみたいと思います。

■気分が変わりやすい人の特徴

まずは気分が変わりやすい人の特徴を見ていきましょう。

◇マイペース

マイペースというのは、まわりの意見や空気に惑わされずに自分のペースで物事を進めていくという意味では長所でもあります。

しかし、集中しすぎると自分の喜怒哀楽を社会性(社会的規範やまわりの空気)に合わせて抑制することができなくなってきます。

その結果、自分が自身の感情に振り回されてしまうことが増えてしまうのです。

◇完璧主義

物事に白黒つけないと気がすまないタイプ。

グレーという状態が許せません。

そのため自分の中で完璧に納得ができればとてもご機嫌ですが、少しでも外れると非常に不機嫌になります。

昨日までとても尊敬していた上司の欠点がひとつでも見えると翌日は「大っ嫌い」に変わったりするため、まわりも混乱し、疲弊させてしまうことがあります。

◇物事が長続きしない

仕事もそうですが趣味も長続きしません。

アウトドアにはまってアウトドア用品をそろえ、スポーツジムにはまってジム用品をそろえ、アーティストにハマってグッズを買いあさるなど、次々とのめり込むタイプの人は部屋に物があふれてきます。

その結果、イライラしたり経済的に困窮状態におちいり精神的なバランスを崩したりする危険性もあります。

◇ペシミスト

ペシミストとは悲観論者という意味です。

つまり、物事を基本的にすべて悲観的に考える癖があるということ。

そのため、デートのときに楽しそうにしていると思ったのに、急に浮かない顔をするので彼氏が心配して「どうかした?」と聞くと「人の気持ちは変わるものだから、この楽しさも永遠じゃないよね」などと言って雰囲気を壊してしまうことも。

ドタキャンが多い

昨日まで行く気満々だったのに、朝起きると行きたくなくなっている、そんなことも多いため、予定のドタキャンが多くなります。

■気分が変わりやすい原因

次に、気分が変わりやすい原因を考えていきましょう。実は、成育歴が関係している場合が多いです。

◇我慢を教育されずに育った成育歴

両親からわがままに育てられた場合です。

幼児期にはありのままを愛してもらうことが必要ですが、幼少期は「我慢」ということを教えられなければ健全な自我は形成されません。

子どもが不機嫌な感情を出すと親がほしいものをなんでも買い与えてご機嫌をとったり、子どもの言いなりになってばかりいたりすると、「感情はすべて吐き出していると思い通りになる」という思考の癖がついてしまいます。

ネグレクト気味の成育歴

ネグレクトとは育児放棄という意味。

特に幼児期~幼少期にかけて、養育をするべき者が愛情をもって生活のお世話をすることを放棄した中で育つと、愛情に飢えた子どもになることも。

そうすると、「こうしたら愛してもらえる?」「これでダメならこうしたら愛してくれる?」といろいろな試し行動をするようになり、その結果心が安定しなくなる傾向があります。

■気分が変わりやすい性格を改善する方法

最後に、気分が変わりやすい性格を改善する方法を解説します。

◇生活リズムを整える

基本的に人間は朝起きて活動し、夜は休息するという体内リズムの生物です。

そのため、このリズムを崩さないことが体と心の安定にも非常に大切になります。

仕事の関係で難しい方もいると思いますが、そういう方はお休みの日だけでもよいので、なるべく太陽光を浴びることを意識してください。太陽の光は脳からセロトニンを放出させるといわれ、気分が安定しやすくさせる効果があります。

◇身の回りに物をごちゃごちゃ置かない

「気分が変わりやすい人の特徴」であげた、物事が長続きしないという項目に当てはまる方は自分の家や部屋を見渡してみてください。

過去に熱中したけど、今は興味を失ったものでごちゃごちゃしていませんか?

そうした物たちは「気分が変わりやすい」という自身を鏡のように映しだしますので、自己嫌悪の原因になります。

人に譲ったりフリマで売ったり寄付すしたりするなどして処分をし、身の回りをスッキリさせましょう。

◇不安を深堀りしない

具体的には、不安なことや心配なことをネットで検索しまくったり、人に相談したりしすぎたりしないことです。

特に、人の意見に流されやすい自覚がある人は、そのようなことをするとますます気持ちにムラが出て苦しくなります。

本当に信頼できる人にだけ相談する、医療機関や心の専門家と連携するなどと同時に、自分自身としっかり向き合うことも大切です。

◇専門家との連携

数カ月単位で考えて、明らかに自分でも気持ちのアップダウンが激しくなっている気がする場合は、医療機関と連携しましょう。

物や情報に振り回されないことが安定した心を作る

気になるワードを入力すると情報があふれており、ほしいものもほとんどネットで買える現代は、自分の価値観を確立し、情報と物を取捨選択することが難しくなっています。

しかし、そうしたものに振り回されないことは、心の安定にはとても大切なこと。

気持ちだけで立て直そうとするのではなく、まずは自分の生活を振り返り、身の回りを整理してみてください。

そしてあまりにも辛いときは無理をせずに医療機関との連携も考えてくださいね。

小日向るり子)

※画像はイメージです

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