すでに退団の決まったジョレンテら5人の放出が濃厚

 レアル・マドリードは今夏の移籍市場で、ベルギー代表MFエデン・アザールのような超ワールドクラスから日本代表MF久保建英のような将来性ある有望株まで積極的に獲得し、チームの陣容を分厚くしている。その一方で行っているのが、余剰戦力の整理だ。特にその対象となっているのは、ジネディーヌ・ジダン監督の第1次政権時代、2017年夏の加入組だとスペイン紙「AS」が伝えている。

 ジダン監督が率いた2017-18シーズンはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)3連覇、クラブワールドカップ(W杯)制覇と世界一のクラブであることを示したシーズンだった。そのなかでチームは陣容を厚くするためにDFテオ・フェルナンデス、DFヘスス・バジェホ、MFマルコス・ジョレンテ(→アトレチコ・マドリード)、MFダニ・セバージョス、FWボルハ・マジョラルといった面々を獲得していた。

 しかし彼らはレギュラーどころか、当時ローテーション要員だったスペイン代表MFイスココロンビア代表MFハメス・ロドリゲススペイン代表FWモラタ(アトレチコ)の壁も越えられなかった。同紙は「2017年世代は貧弱なパフォーマンスで、重圧を受けてスターティングイレブンに名を連ねることもできなかったため、チーム全体のレベルは下がった」と厳しい評価を与えている。

 それとともに「ジダンは同じ間違いをするつもりはない。ジョレンテはすでにアトレチコの選手となり、テオ・フェルナンデスミランレバークーゼンのいずれかに移籍することが濃厚、マジョラルはレアル・ソシエダ、セバージョスはスパーズとアーセナルが興味を持っておりプレミア挑戦の選択肢があり、バジェホも売りに出されている状況だ」と、彼らが残留する見込みは低いとみている。

 鳴り物入りで加入したアザールや久保だが、その後に待ち受けているのは激しい競争と常勝軍団としてのタイトル獲得への重圧だ。1年どころか1試合ごとが勝負の“白い巨人”にあって、彼らはジダン監督のお眼鏡にかなう活躍を見せることはできるだろうか。(Football ZONE web編集部)

チームの刷新が求められるレアル【写真:Getty Images】