吉本興業に所属するお笑い芸人の宮迫博之(雨上がり決死隊)など11人が、5年ほど前に事務所を通さず特殊詐欺グループとされる反社会的勢力主催の会合に参加したいわゆる「闇営業」問題について、吉本興業は「当面謹慎処分」にすると発表した。6月30日放送のフジテレビ系ワイドナショー』でもこの話題を取り上げ、メインコメンテーター松本人志や司会の東野幸治ゲスト中居正広などが言葉を選びながら持論を話すなか、芸能界と関わりが浅い国際政治学者の三浦瑠麗さんが矛盾点をズバリ指摘する。

これまでの報道を聞いていて「闇営業」の捉え方が腑に落ちない人もいるだろう。三浦瑠麗さんはまず「闇営業とは吉本を通さずに直接営業した」ことであり、「反社会的勢力の会合に参加した」件とは分けて考えるべきだと整理した。

さらに「吉本が所属芸人たちと契約書を交わしていない」運営方法を松本人志東野幸治に確認した上で、「契約書すら存在しないのに“闇営業”を理由に解雇できるのか? 逆に芸人の利益を守るならば契約書を書かせておくべき」だと主張する。

一方で「反社会的勢力の会合に参加した」件については、芸人たちがギャラはもらっていないと嘘をついたのは問題だが「タダで芸を提供しても利益供与にあたると思う。私がある政党の講演をタダで引き受けたら応援していることになるのと同じだ。プロであるからにはお金はもらうべき」「吉本は中間のイベント業者を介させるなど仕組みを作ればリスクを回避できる」という。

犬塚浩弁護士も「利益供与はお金をもらう、もらわないにあまり関係ない。むしろ、もらわなければより利益供与していることになる」と三浦さんに同調しており、そうなれば吉本が芸人たちにヒヤリングして「金銭のやりとりが確認された」ことで謹慎処分に踏み切ったのは的外れということになる。

この点はキチンと整理しておくべきだろう。犬塚弁護士によると2011年頃に全国自治体が『暴力団排除条例』(社会のあらゆる暴力団を締め出し、資金源を断つことを目的とする)を制定しており、それ以降に反社会的勢力うっかり関わった芸人は対象になるからだ。今のスタンスで吉本が判断し続ければ、さらに処分を受ける芸人が増える可能性は大きい。

また三浦さんは、雇用関係だけでなく芸人が営業する際もちゃんとした契約書を交わす必要性を説き「これを機会に変わるべき! ここまで芸人さんをボコボコにして、とりあえず画面から消せばいい、みたいなのは違うと思う」「それだと皆、一瞬自粛して、またもとの契約がない状況に戻るだけ」と指摘した。

実は同日のお昼前からTBS系生放送された『アッコにおまかせ!』でも「闇営業」問題を取り上げており、そのなかで菊地幸夫弁護士は「(反社会的勢力から)お金をもらうということになると、犯罪の収益をもらうことになり組織犯罪処罰法に触れる可能性がある」「ただ単に一緒にお酒を飲むだけならば犯罪にはならないが、金銭の授受があると局面が違ってくる」との趣旨で説明しており、三浦さんとは捉え方が違う。

ただ、菊地弁護士よしもとが所属芸人と契約書を交わしていない件について「暗黙の契約でやってるんですよね、今までの慣習とかで。そこを法律に則って契約書をちゃんと作るところからやったほうがいいと思う」と三浦さんと同じように指摘した。

一方で峰竜太は契約書を交わさない運用について「そういう事務所はよくありますよ」と口にしており、この件は吉本の“闇営業”問題にとどまらず波紋が広がりそうな予感だ。

画像2枚目は『三浦瑠麗 2019年6月30日Instagram「#ワイドナショー に出ました。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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