明治安田生命J1リーグ第17節のサガン鳥栖vs清水エスパルスが30日に駅前不動産スタジアムで行われ、4-2で鳥栖が勝利した。

ここまで4勝1分け11敗で最下位に沈む鳥栖(勝ち点13)と、5勝4分け7敗で12位に位置する清水(勝ち点19)が相まみえた。金明輝監督体制に移行後の3連勝から一転、前節の北海道コンサドーレ戦での黒星で3連敗を喫した鳥栖。今節で嫌な流れを止めたい中、清水戦に向けて前節から先発メンバーを3人変更。三丸、松岡、趙東建に代えてコパ・アメリカから帰還した原、イサッククエンカフェルナンド・トーレスを起用した。

一方、ヤン・ヨンソン監督から篠田善之監督への交代後、リーグ戦5試合で3勝2分けと復調傾向を見せる清水。残留争い脱却に向けてこの調子を継続していきたいところ。その一戦に向けては、前節と同様のメンバーをピッチに送り出した。

J1生き残りへ食らいついていきたい鳥栖と、抜け出したい清水。試合は序盤から打ち合いを繰り広げることに。まずは鳥栖が9分、イサッククエンカがボックス左手前で倒されると、キッカーの原川が右足を振り抜いて直接狙う。これが鮮やかな弾道でゴール左に突き刺さり、鳥栖が先制点を奪う。

対する清水も14分、右サイドから金子がクロスを送ると、高橋祐治がダイビングヘッドでのクリアを試みたが、うまくミートできず。ボールは倒れた自身の横に転がる。それを見逃さなかったドウグラスがプッシュし、1-1の同点とする。

しかし鳥栖も16分、先日、現役引退を発表した男がゴールネットを揺らす。ボックス右外でクロスからのこぼれ球を拾った安庸佑が粘って左足でクロス。ゴール前に走り込んだフェルナンド・トーレスが頭で合わせてゴール左に叩き込んだ。

このゴールで勢いに乗った鳥栖はさらに20分、イサッククエンカの右サイドからのクロスを相手DFに跳ね返される。しかし、ボックス右外から再度、小林が中央にクロスを送ると、またもフェルナンド・トーレスがゴール前で競り勝って自身の1点目と同じような形で追加点を奪った。

引き離された清水。それでも26分には西澤の左CKをニアサイドのヘナト・アウグストが頭で合わせ、1点差に詰め寄った。

その後も両者は攻勢を続け、鳥栖は31分にイサッククエンカが強烈なミドルシュート。一方の清水も前半終了間際に激しくゴールへと迫ったが、スコアは3-2のまま動かずに試合を折り返した。

追いつきたい清水は後半頭から金子に代えて中村を投入して攻撃の活性化を図る。すると、敵陣への侵攻回数こそ増加したものの、ゴールを脅かすことはできず。清水の攻撃を抑え続ける鳥栖が追加点を奪う。65分、敵陣中央右でFKを獲得すると、キッカーの原川がクロスを供給する。これを飛び出したGK西部がパンチングミス。ゴール前左にこぼれたボールを最後は高橋秀人が右足ボレーで叩き込んで、スコアを4-2とした。

苦しい展開となった清水はその後、六平、滝を投入して攻勢を強めるが、ゴールは生まれず終盤に。86分、右サイドの細かいパスワークからボックス右手前で受けたエウシーニョが鋭い切り返しから左足を振り抜く。シュートはゴール右を捉えるも、GK高丘に防がれてしまい、1点を返すこともできない。

清水は後半アディショナルタイムにも西澤の左CKにドウグラスが合わせるも、枠を捉えきれず、試合終了。4-2で勝利したサガン鳥栖が4試合ぶり白星を飾った。一方の清水は篠田体制初の黒星を喫した。

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