シングルモルトウイスキー『ザ・グレンベット』を展開するペルノ・リカール・ジャパンは、世界155本限定で造られた50年熟成のシングルモルトウイスキー『ザ・グレンベット ウィンチェスターコレクション50年 ヴィンテージ1967』の日本国内での販売を発表しました。

発表会には、『ザ・グレンベット』の味わいを守り続けるマスター・ディスティラー(最高蒸留責任者)であるアランウィンチェスター氏が登壇。スコッチ・ウイスキー業界で43年のキャリアを持ち、『ザ・グレンベット』での自らの役割を「クオリティと味を守るガーディアン」と語る同氏が、『ザ・グレンベット』の歴史と特徴を解説しました。

18世紀から19世紀にかけて密造酒が中心だったスコッチ・ウイスキーの中で、『ザ・グレンベット』の創業者、ジョージ・スミスが造るウイスキーイギリス国王ジョージ4世が所望したことがきっかけとなり、1824年にザ・グレンベット蒸留所が政府公認の蒸留所第1号に認定されました。その後『ザ・グレンベット』を模倣する“グレンベット”銘柄のウイスキーが多数現れたことから、1884年に唯一『ザ・グレンベット』が定冠詞の「THE」を名乗れるようになったとのこと。

『ザ・グレンベット』の特徴は、地元の原料でシンプルに製造していること。30年以上同じ生産者から調達しているという大麦麦芽、世界で最もマネされているという、背が高く絞られたランタン型の銅製ポットスチル(蒸留器)、“ジョージーの井戸”からくみ上げられる湧水、オレゴンのパイン材を使用した発酵槽による発酵プロセスといった工程が、『ザ・グレンベット』の伝統的な味わいを造りだしているのです。

スコットランドのスペイサイド地方に蒸留所があることも、フルーティーフローラル、軽やかで華やかな甘味という『ザ・グレンベット』の特徴に現れています。

そして、ペルノ・リカール・ジャパン社長のノジェム・フアド氏が「貴重で希少なシングルモルト」と表現する『ザ・グレンベット ウィンチェスターコレクション50年 ヴィンテージ1967』を発表。世界155本限定で生産され、日本国内は2本限定で販売されます。

ウィンチェスター氏がベールを取り去り、うやうやしくケースを開いてボトルをお披露目します。

1967年に樽詰めされ、6代のマスター・ディスティラーによって受け継がれたウイスキーアプリコットジャムや熟したピーチ、焦がしたアーモンドを感じるリッチでフルーティーな香りに、オレンジとミルクチョコレートを思わせる甘い味わい、長く繊細な余韻が楽しめるとのこと。デザイナーのベッサン・グレイ氏が手掛けたパッケージは、スペイサイド地方の霧の様子を表現した模様、ポットスチルをイメージした銅の模様、スペイ川の真珠を表現した青貝を使用したデザイン。ガラス吹き工のブロディ・ナーン氏が製作したボトルは、ハンドメイドのグラス彫刻を施し、光の変化で色が少しずつ変わっていくことでウイスキーの熟成を表現しています。

『ザ・グレンベット ウィンチェスターコレクション50年 ヴィンテージ1967』は、日本国内展開の2本の内1本を、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町の35Fにある“The Bar illumiid”でボトルキープ形式で販売。世界的デザイナーの小市泰弘氏によるオリジナルチェア1脚と、オーダーメイド江戸切子ペアグラス1組をセットにして、販売価格は700万円(税込み・サービス料13%別)。なかなか庶民に手が出る値段ではありませんが、ブランドの歴史とステータスを感じさせるスペシャルなセットと言えるのではないでしょうか。

『ザ・グレンベット』の主要シリーズのテイスティングセッションも実施。参加者のテーブルの前には、12年、15年、18年、21年、25年のテイスティンググラスがズラリ。ウィンチェスター氏による解説は次の通り。

ザ・グレンベット 12年:
主にアメリカンホワイトオークバーボン樽を熟成に使用。熟したバナナやパイナップルのようなフルーティーな香りと複雑な味わい

ザ・グレンベット 15年 フレンチオーク・リザーブ:
初めてフレンチリムザンオークの樽を用い、アメリカンオークの樽と共に熟成に使用。スパイシーさとクリーミーさがあり、リッチな甘さが楽しめる。フルーツナッツの味わい

ザ・グレンベット 18年:
アメリカンオークバーボン樽とヨーロピアオークのシェリー樽を使用。複雑な香りで、スコットランド人が好きなお菓子、トフィーのような味わい

ザ・グレンベット アーカイブ21年:
アメリカンオークとスパニッシュオークの樽を使用。ドライフルーツの味わいで、ジンジャーのようなピリっとしたスパイシーさがある

ザ・グレンベット 25年:
深くエキゾチックな味わい。オーク樽の影響をより深く受けている。ダークチョコレートにシナモンナツメグのようなスパイス、長い余韻が楽しめる

ちなみに、ウィンチェスター氏がお気に入りなのは18年。リッチで洗練されているといい、“シングルモルトのショーン・コネリー”とたとえられることもあるそうです。

5種類の飲み比べをした後、ウィンチェスター氏が「One more thing」と予告。もうひとつ、特別なウイスキーが用意されているようです。

その正体は、1964年に樽詰めされたヴィンテージ『ザ・グレンベット セラーコレクション 1964』。『ザ・グレンベット ウィンチェスターコレクション 50年 ヴィンテージ 1967』よりさらに3年さかのぼるヴィンテージです。なぜ1967年かというと、前回日本でオリンピックが開催された東京オリンピックの開催年にちなんでとのこと。なんとも粋なはからいです。

シェリーのスパイシーさがありつつ、甘い熟したバナナのようにフルーティーさが残っている味わい。長く繊細な余韻が楽しめます。貴重な1杯、堪能いたしました!

この日、『ザ・グレンベット ウィンチェスターコレクション50年 ヴィンテージ1967』が特別なボトルキープ・プランで販売される“The Bar illumiid”は『ザ・グレンベット』仕様に。発表会終了後は、この貴重なウイスキーを囲みつつ、カクテルを楽しむことができました。貴重なパッケージの開封動画を撮影できたので、是非動画をご覧ください。

1セット限定で700万円!  ボトルキープ販売される 『ザ・グレンベット』 50年熟成ウイスキーがお披露目(YouTube)
https://youtu.be/rCI3rZomKws

シングルモルトウイスキー | ザ・グレンベット | すべてはここから始まった
https://www.theglenlivet.jp/

撮影:オサダコウジ

―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』
50年熟成させた世界155本限定『ザ・グレンリベット』超高級ウイスキーがお披露目 国内1セット限定ボトルキープ・プランはお値段700万円!