1980年代の小さな町ホーキンスを舞台に、少年ウィルの失踪事件をめぐり、友人や家族、地元警察らが不可解な事件に巻き込まれていくさまを描く、Netflixの人気シリーズストレンジャー・シングス 未知の世界」。同シリーズイレブン/エル役を演じブレイクを果たしたミリー・ボビー・ブラウンが、シーズン3配信開始を記念して来日し、演じるキャラクターの成長と、「親友」と呼ぶキャストらとの関係性を語った。(取材・文・写真/編集部)

※この記事は、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン3前半までの内容に触れています。未見の方はご注意ください。

――今作に対するこの世界的な熱狂を予想していましたか?

「正直、こんなに反響があるとは予想していませんでした。ジョージアの小さな町で撮影していて、予算もあまりなかったんです。時間も資源も最小限で制作されたものでした。当時、Netflixが注力していた素晴らしい作品がたくさんありましたしね。でも、Netflixは撮影初日から私たちに希望を与えてくれていました。シーズン1が始まってすぐ、たくさんの方々からの大きな反響をいただいて、今の素晴らしい状況に至っています。この番組は、登場人物の個性をすごく大事にしているんです。それぞれの違いを大々的に打ち出して、人は皆違うということを訴えている。そこがこの番組の素晴らしいところだと思いますし、私自身も大好きです」

――登場するポップカルチャーや音楽、小道具も80年代のものですが、当時の生活スタイルやものに驚いたことはありますか?

「実は、みんなが80年代を"昔"って言うのが不思議なんです。だって全然そんな風に感じないから! 確かに私はまだ生まれていたなかったけれど、記録されているものを見ても、そんなに古いとは感じないんです」「(80年代を再現した)モールも音楽もすごくクール。若くて何でも出来るというような気持ちになれて、撮影もすごく楽しかったんです。85年は音楽業界、テレビ業界、映画業界にとってとても重要な年だったので、その一部になれたようですごく興奮しました。エルの80年代スタイルもいいですよね!」

――キャストメンバーとは3シーズン一緒に仕事をしてきましたが、どんな経験でしたか? ウィル役のノア・シュナップ、シーズン2から参加したマックス役のセイディー・シンクとは特に仲がいいですね。

「1番の親友は決められないです! ノアが私を困らせてくるときはセイディーが1番で、セイディーが困らせてくるときはノアが1番、みたいに(笑)。みんなにとっての私もきっとそういう感じです。本当に学校みたいなんです。誰でも受け入れるグループで、きょうだいみんなが学校にいるような感じ。ケンカしてたと思ったら次の瞬間には親友になってる。そういう"フリ"をしているんじゃなくて、私たちの関係性は本物なんです。みんな違う経験をして別の人生を歩んできて、まったく違うことに情熱を注いでいるから、みんなが一緒になると、相乗効果でエネルギーすごいんです」

――エルとマックスの関係は、シーズン3でどうなっていくのでしょうか?

マックスとエルのコンビはとってもクール。毎日、自分たちについて新しいことを教え合うんです。エルはマックスに、強くなることや声を上げること、感じることを避けなくてもいいことを教えます。エルはとても感情的で、いろんな事を乗り越えてきましたから。マックスは人生に男の子なんて必要なくて、このままでいいと振る舞います。イレブンは悲しい時や寂しいときに頼れる女の子がいないので、マックスとエルは今シーズンで、ある種そんな関係を育みます」

――シーズン2では、マイクとのキス、シーズン3ではモールでのショッピングというエルにとって初めての体験をしましたが、最初に台本を読んでどう思いましたか?

「(制作総指揮・脚本・監督を務めるロス&マット・)ダファー兄弟に、『エルのキスシーンはどうやればいいの? そもそもやり方を分かってるの? エルにとって難しいこと? それとも何か違うもの?』とずっと聞いてました。エルはキスの仕方を知ってるのかな、と。力の入れどころが間違いなく別ものでした。本当に難しくて、特にリハーサルではぎこちない感じになっちゃって。でも、私と(マイク役の)フィン(・ウルフハード)は仲が良いので、あれこれ言わなくてもできて良かったと思います。それに、シーズン3の最初のほうで、普通のティーンエイジャーになろうとするのは楽しかったです。仲間と一緒に笑ったり冗談を言ったりできたのも。でも、話が進むにつれて、だんだんダークになっていきますけどね」

――マイクはどんなボーイフレンドですか?

「素敵なボーイフレンドです。マイクが現実の世界にいたら、付き合います。とても誠実で、自分に正直で、本当に素晴らしいんです。そしてエルも、素敵なガールフレンドですね。マイクのことをすごく気にかけてます。関係上では彼女が守護者。パワーを持ってるからというだけではなく、自分の身を守ることを長い間学んできたので、ほかの誰かも守りたいんです。でもマイクはそうじゃない。マイクは愛する役目なんです」

――シーズン3の始まりはみんなが仲良しで、明るくてハッピーな導入です。シーズン3でのエルの変化に戸惑いはありましたか? その変化にどうアプローチしたのでしょうか?

「もちろん難しかったです。普通のティーンエイジャーというだけでも複雑なのに、ましてやエルですから。シーズン1と2での"研究所で育った少女"という設定も難しかったのですが……。シーズン3のエルも、まだもろさや何かに対する恐怖みたいなものは常に持っているようにしたかったんです。語彙も少なくて。でも少し"普通"になってきたという感じがするように。シーズン1で"楽ちんチェア"(マイクの家にあるリクライニングチェア)で遊んだとき、エルはすごくスイートな笑顔を見せるんです。彼女の年齢(11歳)には似つかわしくない、幼児のような反応ですよね。未熟というわけではなく、"普通"のことに疎い部分があるんです。シーズン3でも、そういう部分から彼女のスイートで可愛らしい部分を見せるように演じました」

――憧れていたという女優になり、新たな目標はありますか?

「今進行中の仕事や、女優としての将来の仕事にすごく情熱を注いでいます。でも人生の目標としては、人道的活動をあげたいと思います。世界を守ること、愛を広げることですね。あと、これはすごく重要だと思っているんですが、いじめや暴力をなくしたいんです。そんなことにはもううんざり。本当にね。誰も必要としていないことです。意地悪で、冷徹で、人々を苦しめる拷問のようなものですから。それに、ソーシャルメディアの世界をもっと幸せな場所にしたいです」

ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン3は、現在Netflixで配信中。

来日したミリー・ボビー・ブラウン