2019年6月28日に発売された、ValveのPC向けVRヘッドセット「Index(インデックス)」のCADモデルが公開されました。公開されたのはヘッドセット本体とハンドコントローラー「Valve Index Controllers」、ベースステーションSteamVR ベースステーション 2.0)の寸法図や3Dモデルなど。CADモデルのデータは、Githubからダウンロード可能となっています。

拡張スロットが活用可能に

公開されたCADファイルには、以下のようなものが含まれています。

・高解像度のモデルが含まれたSTPファイルと、低解像度のSTPファイル(チェックと仕様確認用)
・適切なジオメトリの寸法図
・複数のアクセサリー案

今回Valveから公開されたCADファイルによって、ハードウェア関連のデベロッパーは「Index」に対応する各種デバイスを容易に設計・製造することが可能となります。

特にIndexには、本体前面の“Frunk”と呼ばれる周辺機器用の増設スロット(USB-A規格)が標準装備されています。今回のデータ公開と合わせて、Valveが他企業デバイスによる“Frunk”の拡張も視野に入れて「Index」を設計していたことがうかがえます。

“Frunk”の使用について、Valveは「USBケーブルを使用した有線接続を行う場合、不具合を避けるために、アイレリーフ調整用のツマミの横側からケーブルを出す」ことを推奨。以下のような注意も行っています。

我々は“Frunk”のカバーを取り外すことを推奨していません。センサーの補正機能に影響する可能性があるほか、Indexの保証も無効となります。

なお、今回公開されたCADモデルのデータは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとなっています。データを元に制作したデバイスを販売する場合、Valveに対して問い合わせを行う必要があります。

Frunk以外にも拡張可能

「Index」は“Frunk”以外にも複数の拡張機能を有しています。同VRヘッドセットの前面には、マグネット形式のバイザー取り付けポイントが4点存在し、対応するカバー(カウル)を取り付けることが可能です。

ヘッドフォンも取り外し可能に

今回公開されたCADデータを利用することで「Index」から、容易にヘッドフォンを取り外すことが可能となります。米メディアRoad to VRによると、T6 Torxドライバーを使用することで取り外しに必要なネジを外すことが可能とのこと。

「Valve Index Controllers」用のアクセサリー案も

CADデータには、アクセサリー案の1つとして「Valve Index Controllers」用の“ブースター”が含まれています。“ブースター”は、同コントローラーのグリップ部分を覆うカバーのようなもの。手が大きなユーザーが、VRゲームを快適に長時間プレイできるようにするためのアクセサリーです。

Valveによると“ブースター”は、トラッキングセンサーなど、センサー類に影響しないアクセサリー作りを検討しているメーカーに対するサンプル案でもあるとのこと。

さらに公開されたCADファイルには、「Index」のフェイスクッションに関する図面も含まれており、デベロッパーは、図面からサイズや材質(レザー製など)の違うフェイスクッションを制作することが可能です。

(参考)Road to VR
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