女性アイドルを応援する女性ファンの存在は、いまや広く認知されているが、男性アイドル好きの男性はまだまだマイノリティな存在だ。

 二宮和也がMCを務める『ニノさん』(日本テレビ)では、偏った趣味・嗜好を持った人たちを10人集め偏った世界の魅力を掘り下げていくという企画「二宮和也と10人の偏り人」が2週にわたって放送された。そこに集められた1組が「男性ジャニーズファン」たちだ。その中のひとりとして出演した日本テレビアナウンサーの青木源太によると、ライブに集まるファンの中で男性は1%に満たないという。彼は「ジャニーズは一大叙事詩。初めて東京ドームライブをやった、初めて国立の舞台に立った、初めてドラマの主演を務めた、という一つひとつが自分たちの喜びでもあるし、ずっと見ていけるという幸せ」と熱っぽく語る。松本潤担当(ジャニーズファンの間では「推し」のことを「担当」と呼ぶ)のゴールデンボンバー歌広場淳が松本とのいくつかの共通点を挙げ「運命」だと語ると、すかさず青木も「思い込み力っていうのは人生を楽しむ上では大事」と主張。担当に手を振られたり、ウインクをされれば、自分に対してしてくれたのだと思い込み、ガチで照れてしまうのも女性ファンとなんら変わりがない。

男性ジャニーズファンの苦労とは?

 けれど、やはり会場では少数派。何かと気を遣うことも少なくないのだという。あるサラリーマンジャニーズファンは仕事帰りにスーツのまま会場に行き、グッズをいくつも買っていると「転売ヤー」だと思われてしまいがちだし、後ろの席の人たちのためにライブ中は中腰にもなる。男声が悪目立ちするといけないから思い切りキャーキャー声をあげられないといった男性ファンあるあるが健気で涙ぐましい。一方で女性は大渋滞必至のトイレが空いていたり(ただし、大半の男子トイレが女性用に変更されてしまっているため客席から遠い)、少数派ゆえ、ファンサービスを受けやすいなどの恩恵もあるという。そうした苦悩や喜びを語る彼らはみんな幸せそうで、こちらまで温かい気持ちになってしまう。

 ライブでの二宮は、バラエティでは決して見せないようなセクシーな表情やカッコいい仕草を見せてくれるのだという。その映像を見て照れまくる二宮に「ライブというのはお金を払って時間を作ってカッコいいところを観に行っているわけですから、存分にカッコつけていただいていいんです!」と熱弁する青木。それに二宮はこれぞアイドルという尊い一言を返すのだ。

「我々にとっても夢の時間なんだ、あれは」

 そう、決して一方通行ではない。その一言で、ファンを“夢の世界”に連れて行ってくれる。

INFORMATION

『ニノさん』
日本テレビ系 日 12:45~
http://www.ntv.co.jp/ninosan/

(てれびのスキマ/週刊文春 2019年7月4日号)

二宮和也 ©文藝春秋