クセ者殺し屋たちが集まる“とある食堂”での騒動を、蜷川実花監督がケレン味たっぷりに描いた『Diner ダイナー』が公開中だ。豪華キャストたちの怪演もさることながら世界観を支えているのが、蜷川監督らしい極彩色の美術たちだ。

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タイトル通り、食堂が舞台の本作。殺し屋たちは、主人公の天才シェフであるボンベロ(藤原竜也)が作り上げる、最高級の料理を目当てに足を運んでくる。色別で分けられた食材たちからもうかがえるように、見た目の美意識もケタ違いで、カナコ(玉城ティナ)が食べたパスタは、ピーマンをそのまま器にしてしまう斬新さ。またボンベロの得意料理であるハンバーガーは、黒いバンズから白いチーズがトロ〜リと溶け出した黒と白のコントラストが眩しい一品だ。

スイーツもお手の物で、全身傷だらけの殺し屋スキン(窪田正孝)が「この味のためだけに生きている」と必ず注文するフワフワ感が見た目からも伝わってくるスフレや、幼いルックスの殺し屋キッド(本郷奏多)が食するデザートは、ペロペロキャンディ綿菓子などがてんこ盛りチャイルディッシュな一品。鮮やかな色使いのデコレーションインパクト抜群だ。

また、これらの食事を楽しむための席もピンクネオンが怪しく光るカウンターから、壁紙からシャンデリアの照明まで絢爛豪華でただならぬ雰囲気を漂わす個室、茶色と金を基調としたソファー席など、とにかくド派手!

さらにはユニークコンセプトの席もあり、キッドが使用する赤を基調とした部屋は、おもちゃがそこかしこに散らばり、壁にはお面なども飾られていたりとまるでサーカスのような賑やかさ。一方では、十字架の墓が並べられた中にポツンとテーブルと椅子が用意された不気味すぎる雰囲気の部屋もあり、狂った世界観を見事な美術が支えている。

アート界の巨匠、横尾忠則やフラワーデコレーションの東信、フードクリエイションの諏訪綾子など、世界トップクラスのクエリエイターたちが集まり、作り上げたこのダイナー。クセ者が集まることを見た目で説明してくれる、見事な美術と料理の数々は圧巻だ。(Movie Walker・文/トライワークス)

カトラリーの周りもとにかく派手で、スペシャルな気分を味わえそうだ