日本と中国では「飲食」については対極とも言える習慣の違いがある。中国メディアの捜狐は4日、日中両国で見られる食品の「廃棄」について「中国ではメンツを保つための食べ残しが大半だが、日本では賞味期限切れの廃棄が多い」と主張する記事を掲載した。

 記事は、中国人家庭に浸透している考え方について、「皿の上にある料理の1つ1つが沢山の人の苦労の結晶である」ことを理由に「食べ物を決して粗末にしてはならない」と叩き込まれてきたと主張。それゆえ、一般家庭においては「食べ残しは翌日に食べる」のが当たり前であり、食べ物を無駄にすることはないとした。

 しかし、社会に出るとこの考え方は一変し、仕事の付き合いや友人との食事の席ではテーブルに乗り切らないほど料理で一杯にすることが「もてなし」とみなされることを紹介。当然のごとく料理は食べきれないが、接待などの席で食べ残しをテイクアウトすることはメンツが立たない行為であるため、食べ残しは廃棄されることになると指摘した。

 これとは対象的に、「日本では腹八分目という食習慣があり、家庭で出される料理は基本的に当日食べきれる量しか作らない」と中国とは異なる点を説明。さらに、接待や友人との食事の席でも「客としてもてなされた際に、料理を食べ残すと『口に合わなかった』という意味になるため、失礼な行為になる」と紹介した。それゆえ、もし日本人の感覚で出された料理を全て食べきってしまうと、中国では「まだ料理が足りない」という意味になり、もてなす側はメンツが立たないと感じることになると指摘、日中では受け止め方がまったく異なると指摘した。

 一方、日本では賞味期限が過ぎた食品は厳格に廃棄されるケースが一般的であるゆえ、大量の廃棄が発生していると指摘し、これは中国人にとって大きな衝撃であることを強調。日本と中国のどちらでも見られる食品廃棄の問題だが、「中国はメンツを保つため、日本は決して食べられないわけではないのに賞味期限が切れただけで廃棄している」と指摘し、その要因が全く異なることを伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日中は食品を浪費している!「中国はメンツのため、日本は賞味期限切れ」=中国メディア