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浜崎容子(アーバンギャルド)のワンマンライブ「BLACK OR WHITE」が7月4日に東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで開催された。

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このライブは、角松敏生が全面プロデュースしたソロアルバム「BLIND LOVE」と、2010年に発表したソロデビューアルバムのリマスター盤「Film noir ultime」が、公演前日の7月3日に同時発売されたことを記念して行われたもの。浜崎にとってこれが初のホール公演となった。

ギターの磯貝一樹、ベースの横田健斗、ドラムMiMiキーボードのおおくぼけい(アーバンギャルド)の4人による演奏でライブはスタート。黒をベースにしたワンピースを着て登場した浜崎は、「BLIND LOVE」から「リフレイン」「不眠」を甘く美しい声で歌った。また「Film noir ultime」に追加収録された新曲「FORGIVE ME」や、同アルバムにリマスターバージョンが収録されている「暗くなるまで待って」も披露。「バイブル」の終盤で彼女は一旦ステージを去った。

バンドがインスト曲を演奏している間に白いワンピース着替えた浜崎は、ボサノバ風の「春の去勢不安」を歌唱。そして彼女は、この日唯一セットリストに組み込まれたアーバンギャルドの楽曲である「大人病」をエレガントに歌い上げた。「大人病」は2018年発表のアルバム「少女フィクション」の収録曲。歌詞は松永天馬と浜崎による共作で、作曲は浜崎が手がけた。

浜崎はMCで「ノンストップで重い女の歌をあなたたちは聞かされてきたわけですけど、重いでしょ? 自分でも嫌になっちゃうわ」と笑い、制作に2年の歳月を費やした「BLIND LOVE」をリリースできたことについての喜びをあらわに。プレッシャーから解放された今の気持ちを吐露した。「BLIND LOVE」の収録曲「これは涙じゃない」を歌う前に、浜崎は「あるとき突然好きな人にメールで別れを告げられて、そのときちょうど渋谷にいたんですね。号泣しながらその人への思いを考えて渋谷の街を歩いた。そのときの思いが詰まった曲です。この曲をこの渋谷で歌うことで気持ちを成仏させたい」と、楽曲が生まれたエピソードを説明。実らなかったかつての恋を成仏させるように、気持ちを込めてこの曲を歌い上げた。

アンコールの声に呼び戻されステージに再び立った浜崎は、「楽しい時間はあっという間ですね。こうして私たちは死んでいくんだと思います」とあっけらかんと語り、“大切なお知らせ”として秋にワンマンツアー「Before dawn」を開催することを告知。このライブは11月30日に兵庫・クラブ月世界、12月8日に東京・浅草花劇場で開催される。最後に「Lost Blue」を歌った彼女は、「さよなら、バイバーイ」と言いながら明るくステージを去った。

浜崎容子「BLACK OR WHITE」2019年7月4日 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE セットリスト

01. リフレイン
02. 不眠
03. ANGEL SUFFOCATION
04. 雨音はショパンの調べ
05. FORGIVE ME
06. 暗くなるまで待って
07. バイブル
08. 春の去勢不安
09. 新宿三丁目
10. 大人病
11. Maybe Not Love
12. フィルムノワール
13. 思春の森
14. これは涙じゃない
15. 東京、午前4時
アンコール
16. Lost Blue

浜崎容子ワンマンライブツアー「Before dawn」

2019年11月30日(土)兵庫県 クラブ月世界
2019年12月8日(日)東京都 浅草花劇場

浜崎容子(撮影:ゆうゆっこ)