日本は「魅力的で活気づいている市場」とスペイン紙紹介

 今夏の日本人サッカー選手でサプライズ移籍となったのは、日本代表MF久保建英レアル・マドリード加入、そして同MF安部裕葵のバルセロナ加入だろう。1年目はBチームでの起用が主になるとされているとはいえ、スペインの2大巨頭に加入したインパクトは現地でも大きく、スペイン紙「エル・パイス」でもこの2人とレアルバルサの争いについて紹介している。

「ロス・ブランコス(白き軍団/レアル・マドリードの愛称)とアスル・グラーナ(青とエンジの軍団/バルセロナの愛称)は、クボとアベの新加入によって、日本市場で覇権を握るための競争を激化させている」

 このような書き出しで始まる記事でまず取り上げられているのは、久保の存在だ。

カナダレアルが実施しているトレーニングには、スペインから11人の報道陣が足を運んでいる。しかしアジアの国からは15人のレポーターとカメラマンがいる。そして彼らはFWギャレス・ベイル、MFエデン・アザール、そしてMFイスコに注目していない。彼らが集中しているのは、彼らの国でセンセーションとなっている18歳、タケフサ・クボについてだ」

 日本メディアの久保に対する注目度の大きさを、このように表現している。そんな久保が下部組織時代に所属し、レアルに奪い取られる形になったバルサは、安部を獲得した。この安部、そして今回の移籍劇についてもこう記している。

バルサ金曜日鹿島アントラーズの20歳、ヒロキ・アベとの契約を締結した。マドリディスタとなったクボと同様、アベはトップチームデビューする機会を待つことになる。スペインサッカーで最も重要な2クラブは、わずか1カ月以内でともに歴史上初となる日本人選手と契約した。それは偶然にも見えるだろうが、魅力的で活気づいている市場において、両クラブの直接対決と言えるだろう。少なくとも現時点で観客や人気面で、バルサが優位に立っている歴史はある」

 レアルバルサと言えば、歴史的背景もあって世界でも類を見ないライバル関係にあるクラブだ。「エル・クラシコ」を戦う宿敵同士が、日本市場をめぐって覇権を争う――。これまででは考えられなかった時代に突入し始めたと言えるのかもしれない。(Football ZONE web編集部)

スペイン2大巨頭に加入したレアルMF久保(左)とバルサMF安部【写真:Getty Images】