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中国や韓国などでは未だ犬の肉を食する文化が残っている。このほど韓国で、米女優キム・ベイシンガーさん率いる犬食反対を訴える集会が行われた。しかしその目の前では、食用犬農家らが犬を食すという異様な光景が見られた。『The Sun』『CNN』などが伝えている。

韓国では犬肉を食すことによって滋養強壮、美肌、骨粗鬆症、老化防止などに効果があると言われており、一年で最も暑い7月から8月の時期に暑気払いのため3日(三伏)に分けて犬肉料理を食べる「ボクナル(犬肉スープ祭)」という風習があり、今年の初伏(最初の一日)は7月12日に行われた。

今回、これに抗議するため米女優のキム・ベイシンガーさんが立ち上がり、ロサンゼルス動物愛護団体「ラストチャンス・フォー・アニマルズ(LCA)」とともに韓国の首都ソウルの国会議事堂の前で犬肉の取引に反対する集会を行った。

キムさん達は「犬食が禁じられる前に、あと何百万匹の犬が死ななければならないんだ?」と書かれたプラカードを持ち、犬の死骸の模型を抱いて亡くなった犬達を弔い、次のように訴えた。

「犬達はあなたの涙よりもあなたの助けを必要とします。私達は世界中で横行しているこの残忍な行いを終わりにさせなければなりません。苦痛を受けている犬、猫、全てのものを私達は救わなければならないのです。」

ところがキムさん達の集会から10メートルも離れていない場所で、20数名ほどの食用犬農家の人々がキムさん達に見えるようにテーブルを広げ、蒸した犬肉をキムチと一緒に食べ始めたのだ。この時、対立を避けるために警察官が出動し、一時は緊迫した様子がみられた。

現在の韓国では食用犬の屠殺は違法ではない。しかし『CNN』によると、国会議員の表蒼園(ピョ・チャンウォン)氏により犬の屠殺を禁止する法案を通過させようとする動きがあるという。

また昨年には、ソウル近郊にあった韓国国内最大の犬肉処理場が地元当局によって閉鎖された。この施設では少なくとも8万頭の犬が毎年感電死させられ、その肉は市場で売られていた。

昨今の韓国で犬はペットとして人気が高まっており、昨年の世論調査では2017年の1年間で「犬肉を食べなかった」と答えた人は80パーセントとのデータが出ている。しかし2018年11月に韓国の世論調査会社リアルメーターが行った調査で、犬の屠殺を禁止する法律に同意するか否かに対し、同意が44パーセント、同意しないが43パーセントという結果だった。

画像は『The Sun 2019年7月12日付「KIM AND GET SOME Dog meat fans troll animal cruelty activists including Kim Basinger by eating barbecued pooches in South Korea」(Reuters)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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