育てにくさの真実。しつけや環境だけでなく生まれ持った気質が影響していた
子育てをしていると、明らかに育てやすい子と育てにくい子っていますよね。比べるのは良くないと思いつつも、兄弟姉妹がいる家庭では比較しやすいのも事実。同じ両親から生まれたのにこの違いはどうして?と疑問に思うことでしょう。実は私たちにはある程度の個性を生まれつき持っているのです。この個性を気質といい、成長しても本質的には変わりません。親が子に対して育てにくいと感じる時は、気質が影響していることもあります。


わがままと見られがちな強いこだわり。周囲からは理解されにくいもの
5歳のK君は、最近サッカーを習い始めました。周りの子どもたちは楽しそうにサッカーをするのに対し、K君はあまり楽しそうに見えません。それでも、練習は続けるのでサッカーが嫌いではなさそうです。「今日からシュートの練習をします」とコーチに言われてもK君は「嫌だ」と駄々をこねて嫌がります。「今日もドリブル練習をしたい」というK君に、周りのお友達からは「今日からはシュートだよ!」と注意され余計にふて腐れています。


大きくなれば社会性も身につき不快な感情もコントロールできるようになる
K君はこだわり屋の職人気質で楽しいことはあまり表情に出ないタイプ。この気質の特徴に経験のないことを嫌がる回避性があります。そして不愉快な感情の対処が苦手で、我を通すしか対処法を知りません。それが慣れないシュート練習は不安、ドリブル練習がしたいという様子に表れました。そんな気難しさの原因は”不安”なのです。小中学生くらいまでは不安を吐き出しているのだと理解して、お母さんは突き放したりしないようにしましょう。


何かに打ち込みやり続けることで、うまく不安を解消していけることも
日々の不安にはお母さんの抱きしめも有効です。心の安定のためによく抱きしめて愛情を注いであげましょう。恥ずかしがるなら、肩や背中をポンポンと優しくタッチするタッチングという手法もおすすめです。行き場のない感情を受け止めてもらえた安心感は、いずれ感情のコントロールの土台をつくります。今は困った気質に思えるでしょうが、可能な限りのこだわりは認めて自分の意志を持って最後までやり抜く先に何があるのか楽しみに待ちましょう。


今日の1日1成長  
こだわりが強いのは不安だから。お母さんの愛情で不安を自信に変換しよう 子どもの適応力も1成長、お母さんの愛情力も1成長。 わたなべみゆき(文)さわどあさみ(編集)日本キッズコーチング協会(監修)http://jakc.or.jp/
(mamagirl
掲載:M-ON! Press