時代が変わりつつあるのを感じますね

NTTドコモは2020年の秋から、全国約2300店あるドコモショップの店員の靴をスニーカーに変更する方針を固めた。現在、女性店員は原則として、ヒールの高さ3.5センチメートルか6.5センチメートルの靴を履くことになっている。ただ、立ち仕事が多いため、ヒールのある靴で働き続けることは非常に苦痛である。

7月14日「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN系)では、有吉弘行さんがこのニュースに触れ、「そりゃあ(普通の)靴のほうがやりやすいだろう」とヒールのある靴やパンプスを履いて仕事をすることの難しさを語った。(文:石川祐介)

仕事で女装する際にヒールを履き実感「本当に身体がもたない」


有吉さんは、仕事で女装することがたまにあるという。その際、ヒールのある靴を履くというが「本当に身体がもたないよね。ああいうの履いて踊る人達もいるじゃん、すごいよね」とコメントした。

実際に履いてみると数分で身体が悲鳴を上げてしまった経験があるため、職場でヒールを履くことを強制されている人たちへの労いも語った。歩くだけでなく、バランスを保ちながら激しい動きでパフォーマンスするなんて、普通の人にはできないと唸った。

今年、性被害を告発する「MeToo」運動になぞらえた「KuToo」運動が盛んになった。職場が女性従業員に、パンプスやヒールのある靴の着用を強制することに異議を唱えるもので、「靴」と「苦痛」をかけたものだ。女性の中には、「こんな靴じゃなきゃ元気に仕事できるのに」「ヒールだと転びやすいから早く歩けない」と、嫌々パンプスやヒールを履いている人が少なくない。そういった人達の怒りの声がNTTドコモの方針を変更させた可能性が想定される。

KDDIソフトバンクは、一部店舗や時期によって、スニーカーの着用が認められている。足元の改善に着手する企業は、業界問わず増えていきそうだ。

スポーツ庁は2017年、国民の健康増進を目的として歩きやすい服や靴での通勤を促す「FUN+WALK PROJECT」を実施している。働く女性のヒール着用が不文律の世の中で「健康増進のために歩きやすい靴を」と旗を振るのは順序が違うようにも思えるが、女性を現代の纏足から解放する後押しになることを期待したい。