バルトメウ会長が土壇場での交渉を持ちかけるも、条件面で獲得不可能と判断か

 バルセロナは、ユベントス移籍が間もなく決定するとされているアヤックスオランダ代表DFマタイス・デ・リフトに対し、ぎりぎりのタイミングで獲得オファーを提示しようとしたようだ。スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」が報じている。

 昨シーズン中には、デ・リフトの獲得レースでリードしていたとされるバルサだが、19歳センターバックの行き先はすでにユベントスに決まっているようだ。アヤックスのスポーツディレクターを務めるマルク・オーフェルマルス氏は、オランダメディア「フットボール・インターナショナル」に対して、「デ・リフトにまつわる交渉は、間もなく終了する」と語っている。

「現在、私たちは支払いに関する保証面で確認している。アヤックスにとっては、非常に重要な項目だ。おそらくすべては上手く進むだろうし、障害はないだろう。相手はイタリアのクラブだ」

 こうしたコメントがあったなかで、バルセロナは公式発表が行われるまでにデ・リフトを獲得するために動き直していたという。「ムンド・デポルティーボ」紙は、17日中にもトリノでメディカルチェックを受ける19歳に対して、バルサジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は翻意を促すために交渉しようと試みたようだ。

 昨年1月、当時はパリ・サンジェルマン行きが濃厚とされていたオランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングを獲得した際と同じように、バルトメウ会長はアムステルダムに向かい、選手と直接、対話をしようと試みた。そして細かい条件を伝えるとともに、バルササッカー以上のものを期待していることを伝え、世界中のどのクラブとも違うことを説明するプランがあったという。しかし、今回はユーベ入りを決断したとされるデ・リフトは、面会に消極的だったようだ。

 それでもデ・リフトが代理人のミノ・ライオラ氏に、すべての可能性を注視したいと伝えていたことから、ミーティングが持たれることになったようだ。しかし、面会前にライオラ氏はバルサ側に、最低でもユベントスと合意している金額を支払うことを確認した。この条件を確認したバルトメウ会長は、同額のオファーを提示することで、これまでバルサに在籍してきた選手たちの年俸額を超えることになることから、同オファーを提示することは不可能と判断。ライオラ氏にミーティングを断ったという。

 後手を踏む結果となったバルセロナだが、デ・リフトを逃した影響は今後どう出るだろうか。(Football ZONE web編集部)

アヤックスDFデ・リフト【写真:Getty Images】