中国では繁華街で物乞いの姿を見るのは決して珍しいことではなく、大使館や領事館が集まるエリアなど、外国人が多く訪れる場所には必ずと言って良いほど物乞いがいる。

 なかには規制の緩い都市やエリアの情報を交換しながら移動を繰り返し、あくまでも職業として物乞いをしている「プロ」まで存在すると言われているほどだ。日本では物乞いをする人の姿を見ることはまずないため、日本を訪れた中国人はこれに驚くという。中国メディアの今日頭条は15日、日本では中国のように「地面につくほど頭を下げて物乞いをする人は見られない」と伝えつつ、その理由を考察する記事を掲載した。

 記事は、中国の街中ではありとあらゆる方法を駆使しながら、金銭をねだる物乞いがいて、なかには「物乞いを職業とする人まで存在する」と紹介。中国の物乞いは人びとの「同情心や憐れみの心」を利用して、金銭を奪おうとすると伝えたほか、わざわざ車道に立ち入って赤信号で停車中の車にまで物乞いに行く人も存在すると指摘した。

 続けて、日本でもホームレスの人は存在することを指摘する一方で、日本では道行く人に手を出して、何かをねだるような人はいないと伝え、むしろ空き缶を拾って生計を立てるなど、家を失っても真面目に働いている人が多いのは驚きであると主張。記事の中国人筆者は日本でこうした人を何度も目にしたと伝える一方、日本での物乞いをする人がほとんど見られないのは「軽犯罪法で禁止されているためだ」と論じた。

 また、日本は「恥」を嫌う文化があり、他人にものを乞う行為は恥ずかしいとみなされていること、働かずに何かを得ることは「恥ずかしいこと」とみなされていることなども、日本で物乞いをする人が見られない理由だと伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本ではなぜ中国のように「物乞い」をする人がいないのか=中国メディア