バルサと4年契約、契約破棄金は121億円に設定「今、自分がここにいるのが不思議」

 J1鹿島アントラーズからスペインの名門バルセロナへの移籍でクラブ間合意に達していた日本代表MF安部裕葵は、現地時間15日に4年の正式契約を結んだ。バルサBからのスタートとなるが、バルサB公式ツイッターは“移籍後初インタビュー”を公開し、「器用なのでどんなことにも順応できる」と自信を覗かせた。

 安部は2017年に瀬戸内高から鹿島へ加入すると、翌18年にはリーグ戦22試合2得点でJリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞。また同年、クラブワールドカップ準決勝ではスペインの名門レアル・マドリードと対戦した。今年6月のコパ・アメリカ南米選手権)では日本代表に初選出され、グループリーグ初戦のチリ戦(0-4)で途中出場を果たして代表デビューを飾り、強豪ウルグアイ戦(2-2)では初先発を飾るなど全3試合で起用された。

 バルセロナとのクラブ間基本合意が12日に鹿島から発表され、14日にスペインへ出発し、翌15日に正式契約。公式サイトでは「鹿島アントラーズの20歳、安部裕葵がクラブと4年間の契約を結んだ。バルサBの選手である間は(契約破棄金は)4000万ユーロ(約48億円)、トップチームに所属する場合は1億ユーロ(約121億円)に設定された」と発表されている。

 バルセロナB公式ツイッターは、「FCバルセロナのニュープレーヤー、日本人の安部裕葵の最初のメッセージ。2018年のJリーグベストヤングプレーヤーはブラウグラナ(バルセロナの愛称)の一員だ」と投稿。“初インタビュー”の動画を公開した。

「自分が本当に恵まれていると感じますし、この環境に入れることを幸せに思います。夢にも語れないくらいの存在だったので、本当に今自分がここにいるのが不思議です」

「攻撃をずっとやってきたので、ゴールという目に見える形で貢献したい」

 バルサについて“夢にも語れないくらい存在だった”と語った安部。スペインという新たな環境への挑戦も「とても器用なので、どんなことにも順応できますし、今は言葉を覚えるのに必死ですけど、サッカーや生活面でもすぐに順応できると思います」と自信を覗かせた。

「僕のサッカー人生の基本、攻撃をずっとやってきたので、ゴールという目に見える形で貢献したいと思います。サッカーの本質を学びに来ているので、サッカーとは何かだったり、もちろん個人としても、日本人の代表としても、成長するために責任を持ってやりたい。(メッシのような選手とプレーする可能性があるけど?)考えたことはもちろんないですけど、それをする可能性もあるので、冷静に舞い上がることなくやりたい」

 レアル・マドリードに加入した日本代表MF久保建英が大きな注目を集めるなか、その永遠のライバルであるバルセロナに加入した安部の挑戦が始まった。(Football ZONE web編集部)

バルセロナへの移籍が決まったMF安部裕葵【写真:荒川祐史】