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社会に出たころの貯金はゼロながら、億単位の資産を持つまでに至った女性たちがいる。そんな“億女”がお金に愛される理由は何なのか。

「年収が2,000~3,000万円あったとしても誰しもが億女になれるとは限りません」

こう話すのは数千人の家計相談に乗ってきたファイナンシャルプランナーの北見久美子さん。北見さんによると“億女”が実践していることは、一般家庭の資産を増やす道にも通じるという。そこで家計に取り入れた“億女の極意”を北見さんが解説してくれた。

■収入が増えても、同時に支出を増やさない

「収入が高くなるとどうしても消費に走り、交際費や被服費などの支出も増えるので、堅実な生活をするのは難しく、意外とお金が貯まりません。そんななかで億女の方は資産を貯め、防衛する術に長けた人たちなのでしょう」(北見さん・以下同)

北見さんのクライアントに、専門性の高い翻訳で高収入を得ていた人がいる。

「使う暇がないほど忙しく、これも貯める秘訣です。お宅にうかがうと生活は質素で、趣味はソフトボール。そんな堅実な方だから『億』に近い資産を築きました」

■よからぬ勧誘にはキッパリ「ノー」を言う

一方、危険な不動産投資に手を出し破綻してしまう人も。

「年収300~400万円くらいで蓄えもないのに銀行のローンを組めてしまったケースです。手元にお金もなく、予想外の空室が続くとひとたまりもありません」

やるのであれば、まずはよく勉強すること。ごく普通の家計であれば、株式投資信託を月額5万円×30年(1,800万円)を3%で運用できれば3,000万円、5~6%で運用できれば5,000万円に。億には届かないけれど堅実に運用する手もあると北見さんは言う。

■優れた指南書を読み、お手本にして実践する

「『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー)など優れた指南書の影響を受けて成功する方は多いです。目標地点を明確に描いていたほうが、そこへ到達できる可能性は高くなるでしょう」

■自分の能力・決断を自分がきちんと信じる

「自分の才能にいち早く気づくことも億女に備わる技量です。いろんな経験をされながら仕事の道を極め、気づいたら億のお金を動かしている人ですよね」

自分の能力を信じ切ることが大事だという。

「それはけっして自信過剰という意味ではなく、逆境のときでも自分を信じて乗り越える力があるということ。見習うべきところです」

■「臨時収入」の管理能力を身につける

急にお金が入ってきたとき、管理能力は不可欠だ。

「やはり、信頼できるコンサルの方と組んで、きっちり管理することをオススメします。資産の役立て方次第で、さらに幸福感を高めていけそうです」