敏腕クリエイタービジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ

今回はニューヨークで開発されたウェブサイトビルダー、Squarespaceチーフクリエイティブ・オフィサーを務めるデビッド・リー(David Lee)さんの仕事術です。

Squarespaceは、プロでない人がプロ並みのウェブサイトを作りたいとき、真っ先に選ぶ標準的なウェブサイトビルダー。

実際に活躍中のプロであり、同社のチーフクリエイティブ・オフィサーでもあるデビッド・リーさんに、経歴、写真撮影の流れ、朝5時半に起きる理由、仕事の片づけ方を聞いてみました。

現在の職業:Squarespaceチーフクリエイティブ・オフィサー

居住地:ニューヨーク

現在のPC:15インチMacbook Pro

現在の携帯端末:iPhone XS Max

仕事の仕方を一言で言うと:即断即決

プロダクトデザイン、ウェブデザイン、ブランドマーケティングを統合する仕事

Image: Lifehacker US

── まず、略歴と現在の仕事に至るまでの経緯を教えていただけますか?

私はケベックサント・フォアという小さな町で生まれ、幼い頃にモントリオールに引っ越しました。

視覚的なことをとても重視する子どもだったので、デザインの勉強をしましたね。ちょうどインターネットが普及して、ウェブクリエイティブな媒体になったときに、キャリアをスタートしました。

その後、広告の世界に入る機会に恵まれ、最終的にはグローバルな代理店ネットワークに移行すると同時に、製品開発会社も経営することに。

Squarespaceは私がキャリアを歩む過程で学んだことをすべて活用し、深い興味を抱いていることに応用する機会を与えてくれました。

私はプロダクトデザインウェブデザイン、そしてブランドマーケティングを統合させるスレッドの維持を手助けしていますが、これまでの経験の集大成と言える仕事に就けて本当に好運だと思います。

──最近の1日の流れを教えてください

娘を学校に送って行った後、午前9時ごろから仕事の時間が始まります。

午前中はミーティングの連続です。午前10時に、週次のエグゼクティブ・スタッフミーティングがあり、みんなで現在のビジネスについて、マクロミクロの両方の視点で話し合いあいます。

その後、クリエイティブ/マーケティング・レビューに入り、四半期ごとのキャンペーンに関して情報共有をしたり、CEOからフィードバックや承認をもらったりします。

午前11時半ごろに早めのランチ(朝食は食べません)。2階のカフェテリアからサラダをテイクアウトして、デスクで食べながらメールをキャッチアップします。

その後、「たまごっち」から「ゲームボーイ」へと渡り歩き(どちらも11階にある会議室の名前です。命名の仕方が素敵でしょう!)、クリエイティブプロダクションウェブブランド、プロダクトディレクターと1対1のミーティングをします。

プロジェクトについてアップデートしてもらい、直属の部下と意見交換をします。その後、採用面接を行うために「エミナーム3」か「ウィキ・マーティン」(どちらも会議室の名前です)に向かいます。

最後に、財務部と予算の話、人事のビジネスパートナーと採用の話、あるいは社内コミュニケーション戦略のセッションをして1日が終わます。

午後6時ごろオフィスを出て、夜は近所のお気に入りのピザ屋で、父と娘の時間を過ごします。

仕事術やライフハックについて

── 「これがないと生きられない」というアプリソフトツールは?

私は仕事以外ではiPad Proを主に使ってきたので、旅行や娯楽でもなくてはならないツールになっていますし、写真を撮るときも使っています。

カメラで写真を撮り、それをWi-FiiPadに接続し、選択したものをAdobe Lightroomを使って、露出、コントラスト、色を完璧になるまで調整します。

編集が必要な場合は、色を補正した写真を取り出して、Affinity PhotoiPad用の完璧なPhotoshopです)に乗っけます。

最後に、写真を私のSquarespaceのサイトInstagramで公開してシェアします。

── 仕事場はどんな感じですか?

かなりすっきりしていて最小限のものしかありません。

ラップトップモニター以外に現在デスクの上にあるのは、人からもらった日本のウイスキーのボトルだけです。

クリエイティブになるコツはランニング

── お気に入りの時間節約術やライフハックは何ですか?

毎朝5時半に起きて、家族が起きる前に独りの時間を過ごしています。私は朝が一番覚醒しているんです。

ランニングをしに行きますが、音楽は聴かずにあれこれ考えたり街の音を聞きながら走ります。クリエイティブなひらめきを得られるのは、たいていこのランニング中です。

その日の計画を立てたり、面白いアイデアを考えたりします。身体を動かしながら、精神的な刺激を得ています。

──仕事場で採用しているプロセスで、興味深いもの、珍しいもの、こだわりがあるものがあれば教えてください

我が社は12階建てのビルにあるのですが、私は最近仕事の日は終日エレベーターでなく階段を使うことにしています。

朝は11階まで歩いて登り、その後はさまざまなミーティングに出るためにフロアを階段で行き来しています。スケジュールが隙間なく入っているので、階段を上り下りしている間は独りになれる癒しの時間です。

リラックスして次のミーティングのために気持ちの準備ができます。

仕事の進め方やチームについて

クリエイティブ・ディレクターのBen Hughesさん、クリエイティブ・プロダクションディレクターSandra Namさん、クリエイティブ・オペレーション・マネジメント主任のVivian IyambaさんウェブデザインディレクターNess Higsonさん、エグゼクティブ・アシスタントのValerie Gelicameさんと一緒に。中央がDavid Leeさん。

── どんな人たちからどのように仕事を助けてもらっていますか?

もちろん、クリエイティブ・リーダーシップチームの皆さんです。最近、クリエイティブ・オペレーション・マネージャーを採用して、すごく助かっています。

彼女の仕事は、チーム全員のことを把握して、リソースを管理しながら業務を回していくことです。でも、最も重要なことは、彼女がチームメンバーの話を聞いて、キャリアの発展と幸福感の向上を支援していることです。

それから、仕事に全力投球してくれるエグゼクティブ・アシスタントも採用しました。彼女は、私のスケジュールを管理し、お遣いに出かけ、組織の中で複数のチームの架け橋になっています。

──ToDoはどうやってトラッキングしていますか?

Squarespaceの設立者兼CEOのAnthony Casalenaさんメールのインボックスを空にしておくことを推奨すると同時に、メールのインボックスをToDoリストとして活用することも教えてくれました。

インボックスにメールがあるときは、それに対してアクションを取る必要があるという意味になります。

忘れないようにしたいことがあるときは、自分で自分にメールを送れば、それを見て思い出せます。この方法で、やらなければならないことを全部1か所にまとめておけます。

仕事中の休憩方法や休日の使い方

デビッドさんのiPadスクリーン Screenshot: David Lee

──どのように充電や休憩をしていますか?

我が家は家族旅行が大好きなんです。娘はまだ5歳なのに、もうインドケニアモロッコアイスランドイスラエルなどに行ったことがあります。

スマホチェックしたい気が失せるぐらい景色が魅力的なところに行くようにしています。

──仕事の合間に何をするのが好きですか?

私生活では写真を撮ることが大好きです。娘がお腹の中にいたときから娘の人生を記録してきましたし、旅行の写真も公開し始めました。

私はオートフォーカス機能が付いていないレンジファインダー式のカメラを使っています。つまり、毎回絞り値、シャッタースピードISOを設定しなければなりません。

照明を習得して、どんな状況でも大丈夫な位置に立ち、迷わず必要な設定を自動的にできるようになりました。マニュアル車の運転を学ぶようなものです。

いったん仕組みが理解できると、オートマ車では運転している気分を味わえなくなりますよね。

──今、何を読んでいますか? おすすめの本はありますか?

最近読んだ本は、Yuval Noah Harrari著『21 Lessons for the 21st Century』です。

この本は、マラケシュに行ったとき読んでいたのですが、私が周囲から視覚的に吸収していたものと全く対照的な内容でした。

人間性とテクノロジーの交差を扱った傑作で、イノベーションの結果として生じた社会問題や政治問題に対して開眼させてくれます。是非お勧めしたい一冊です。

これからの挑戦や目標について

──今日あなたがされたのと同じ質問をしてみたい相手はいますか?

Wieden + Kennedyの共同社長兼チーフクリエイティブ・オフィサーのColleen Decourcyさん。長年私のメンターをしてくれている人です。

──これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください

昔、私のデザインスクールの先生の1人が、絵を描くことは自分以外の誰もが目にしているものを表現することではなく、自分独自の方法で対象物の魂と本質を見つけることだと説明しました。

その先生は私に左手でクラスの人たちを描いてみなさいと言いました。

利き手でない方の手で描いてみると、子どものような驚きがありました。これまでの人生でしてきたことをゼロに戻してやり直す方法だったのです。

何かに飽き飽きしてきたり、順調過ぎてつまらなくなったときは、このことを思い出して、新しいことを試すようにしています。

──挑戦中の課題はありますか?

目の前の瞬間にもっと集中できるようになりたいと思っています。

誰もがテクノロジーの恩恵を受けている時代ですが、人間はこれほど多くの情報をインプットされるようにできているとは思いません。

仕事のメールSlackニュースの通知、友達リクエスト、「いいね」やツィートなどが多すぎて、私たちの頭はいっぱいになり、これ以上何も覚えられないと思います。

私は、最近ソーシャルメディアの使用を制限するようにして、その分ネットを使用している時間を大事にしています。

でも、オフラインにしているときにスローダウンして、目の前の瞬間に集中する方法をいまだに模索中です。

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Image: Lifehacker US

Source: Squarespace, Affinity, Instagram, Amazon.co.jp

Nick DouglasLifehacker US[原文